「孤高の人」に続いて読んでみました。
この作品も学生時代に読んだので,概要は覚えていました。
最初に読んだときは,アイガー,マッターホルンがどこにあるのかさえも知りませんでした。
そして30年以上が経過した三年前にスイス,フランスを訪れて山の中腹まで登山電車で登ったので,ある程度の地理を理解したうえで読み進みました。
やっぱり自分の目で見たところを振り返ると,その光景を思い描きながら読むことができます。
今回は そのように山行記録としては楽しむことができましたが,小説としてどうかと言えば,ちょっとがっかりという内容でした。
主人公の岳彦は「孤高の人」の文太郎と同様に横柄だし,自分勝手な人に思えました。
養子に行ってひものような生活を送っていたように思えます。
運動具店の仕事は中途半端だし,アイガーの遠征費用も奥さんから引き出しています。
主人公は実在した吉野満彦氏で,記載内容をすべて了承したそうですが,それも理解しがたく思いました。
ただし,「あとがき」を読むと「運動具店の旦那としても結構立派にやっている」という記載があります。
なんだか本文とずいぶん違うように思いました。
なんだかね,フラストレーションの溜まる小説でした。
新田次郎氏の作品を読み返して数冊になりますが,がっかりすることが多くなってきました。
学生の時の方が純粋に読めたのかなあ。
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