カンボジアだより シーライツ

国際子ども権利センターのカンボジアプロジェクト・スタッフによるカンボジアの子どもとプロジェクトについてのお便り

子どもの人身売買防止プロジェクト現地出張報告<ワークショップの休憩時間>

2005年09月04日 01時57分54秒 | 人身売買防止プロジェクト(意識啓発)
みなさんこんにちは、平野です。今回はこれまでお伝えしてきたSBPN(School Based Prevention Network=学校ベースの人身売買防止ネットワーク)フォローアップワークショップで見られた、カンボジア独特(おそらく)のおもしろい光景についてお話します。

【教室でアカペラ】

私がこれまで見てきたあらゆるワークショップに共通することですが、必ず休憩のときにおやつがでます。おやつの内容はロンガン、ランブータンなどのフルーツ類かクッキーの類と相場が決まっているのですが、このクッキーが妙に後を引く味です。なんというか、膨らし粉の味がして、懐かしさをそそる味なのです。たいていの場合タイ製なのですが、おかしな形をしていると思ってよく見てみると、どうも象らしき形をしていたりします。
おやつについては「必ず」という点を別とすると、どこの国のでも見られる光景かもしれませんが、私がカンボジアでしか見たことがないのが、その休憩時間中の歌と小話です。今回の現地訪問で見られたのはこの「歌」。休憩時間中に、HCCスタッフがSBPNメンバーに尋ねます。「誰か歌を歌わないか?」ワークショップの休憩中という状況の中、私には唐突にしか思えない提案なのですが、これが必ず誰かしら歌うメンバーがいるのです。少し恥ずかしそうにしつつも、伴奏も何もない中歌を披露する子ども。おどけてみせるでもなく、きちんと起立して生真面目に歌います。他の子どもたちも冷やかすでもなく真面目に聴いています。それでおいて、別に校歌(そもそもある可能性が低い)や国家を歌っているわけではなく、歌謡曲を歌っているのです。こちらの歌謡曲はかつての日本の歌謡曲のように情緒的なので(海外から輸入したダンスポップなどもありますが、こういう場では歌わないようです)、その特徴どおりに丁寧に歌い上げます。どうもこの光景が不慣れな私は、子どもたちが歌っている間どういう顔をしていいのか分からず、一人人知れず困惑しています。

写真は校長先生にご褒美の文房具をもらうメンバー。なんと歌のご褒美なのでした

次回は8月9日~12日のプレイベン州コムチャイミア郡「子どもの人身売買防止プロジェクト現地出張報告」の最終回として、村人の声をお伝えします。

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