菅井滋円 作品集

絵を始めて半世紀以上の歳月が流れた 絵に向かう時何時も満たされないモノがある その場がここになりつつある。

三寒四温

2016年03月04日 | 菅井滋円 作品集



三寒四温
河合望さんの個展を見に行った 率直で解かり易い作品で彼女の人柄がよく表れて好感を持った。
持って回った様な作品が多く わたくしは画家です とポーズする小生意気(こなまいき)な連中に辟易していたので 彼女の絵に癒された。

このギャラリーは夷川烏丸西入るという御所に近く むかし米屋の二階建て 京町家を改装した二階で随所に名残を留める 歩けばギシギシと音がする。
階下に中庭があり吹き抜けで蔓草が二階の窓まで伸びている 店主とも話したが 気さくな人柄に出会うことが出来た。

ギャラリーを外へ出ると風花が舞っていた。  堺町御門から御所を過った この辺りへは暫らく散策していないが ことにこの辺りは久しぶりとなった 丁度御苑の迎賓館のあたりで 松は立派な巨木となっていた 高々と天を指している その松を今更のように仰ぎ見た。
樹林を過る風に煽られた細雪が ジーンズのジャケットに吹き付ける 広々とした御苑を外へ出ると 広小路は数寄屋建ての高林和作先生の家がある 家は昔のまま また学生として通っていた立命館大学は いまは昔となっていた。

丁度昼時となっていた 昼食に府立病院のなかの喫茶室でスパゲッティーを食べ 待ち時間を「京都ぎらい」井上章一著と云う本を読んだ。

病院へは先日受けたMRIの結果を聞くためであった。
その結果はヨロシクナイ こうした時には もう笑ってしまう外に言葉は見つからない。
3月25日より入院となった。

病院を後に加茂川の堤を風花の舞う中を歩いた この日はいつも天空にある鳶は舞わない  水中には川鵜が佇立する 賀茂大橋を渡り出町からバスで帰路についた。