新聞の「向井潤吉画集」の全面広告で茅葺の民家の奥、雪の
アルプスが覗く風景画に目が留まった。やはり長野県北安曇郡
と注釈される。
百六十点余の収録画のリストを見ると、長野県の風景が多い。
その一つに「西京道桑原宿」(長野県更埴市)とある。西京道?
はて、丹波篠山から京都までの街道を西京街道と呼ぶが・・・。
早速ネット検索すると圧倒的に「丹波篠山西京街道」が続くが、
Yahoo!ロコに「千曲市大字稲荷山町」、そして「西京街道道標/
ちくま検定」が出て来る。
わかったことは、西京街道(あるいは西京道)は「善光寺街道」
の別名で、善光寺から伊勢、京都に向かう時に西京街道と呼んだ、
ということである。
中山道の「洗馬(セバ)追分」から北国街道の「篠ノ井追分」
までが善光寺街道だが、善光寺街道西(脇)往還、北国街道西
往還などともいう。これは北国街道の信濃追分から善光寺までを
善光寺街道と呼ぶこともあるからである。
下は2019年5月、信州伊能ウォークの会に参加して塩尻宿から
洗馬宿まで歩いいた時のもの。洗馬宿の中山道と善光寺街道の
追分(分去れ)道標と常夜燈である。
善光寺街道宿場図、この他に休憩用の間の宿(アイノシュクク)が
3~4ある。向井潤吉の絵の「桑原宿」もその一つだろう。
「ちくま検定」から千曲市稲荷山の道標