久々の全幅ヨコ見出し「安部首相辞意表明」の昨日、
それがなければ同じ一面の小さなコラム「折々のことば」に
ついて書くつもりだった。
「悪」は常に外部にあるなら、経験は何度繰り返しても
経験にはならない(山本夏彦)
痛い経験をしても、その原因から自分を外してしまうのが
人の常。それではいつになっても同じ過ちを繰り返す。
あまつさえ「こんな私に誰がした」と社会のせいにする。
耳が痛い話である。
これに関連して二つのことを思い出す。
一つは、以前ここでも紹介した「どんな困難にも打ち勝つ
心理学」(ウロ覚え)。要は、いろいろな事態に関し他人事
にしないこと。
自分に非は無かったか、自分に出来ることは無かったか、
と考えればおのずと解決策が出て来るという。難しいこと
だが、どうすればいいかに即繋がる考え方である。
もう一つは、やはり何度か取り上げているが、リーダーの
あり方についての「組織革新研究会」の考え方である。
業績が上がらない、部下にやる気が感じられない、など
リーダー(管理者)の悩みは尽きない。しかし、これも自分、
リーダーとしての自分に原因がある。
部下がわからないと言えば手取り足取り教えてしまう、
失敗すればすぐフォローする。これでは部下は育たない。
仕事が部下の「自分事」になっていないのである。
これがわかればリーダーのやるべきことは、課題を
明確に与える、相談には乗っても具体的な指示はしない、
自分で考えさせることである。
7年8ヶ月の長きに渡って日本のリーダーであった彼、
全てを自分の外、「他人事」にして乗り切った(つもり)。
だから「経験」とはならなかったのである。
昨日の夕焼け、ズボラしてベランダから撮ったので、
電線、アンテナなどがウルサイがご容赦を
天空に十夜の月と宵の明星