じんべえ時悠帖Ⅱ

吟香TKG

 「吟香TKG」がわかる人は、この道の通である。 

「翁は毎朝、旅舎の朝飯に箸をつけず(中略)カバンから

焼塩と蕃椒(トウガラシ)を出し、適宜振りかけ鶏卵和(アエ)

にして食された」

 この翁が岸田吟香、「麗子像」の岸田劉生の父親である。

渋沢栄一と同時代に生きた英傑で、ヘボン博士と共に和英・

英和辞典を編み、毎日新聞の前身、東京日日新聞主筆の他、

液体目薬開発、日清友好活動など八面六臂に活躍した。

 この吟香がこよなく愛したのが「たまごかけごはん」=

略してTKG、である。

 上の「翁は・・・」の文は、昭和初期の雑誌に載ったもので、

「卵かけご飯」を食べる人について記された最初のものでは

ないかといわれる。

 この吟香が生まれ十四歳まで育ったのが、岡山県三咲町。

津山線の亀甲駅が最寄り駅である。

 十三年前、この吟香さんの「たまごかけごはん」を売りに

したのが、美咲町の第三セクターの「食堂かめっちゃ。」。

元うどん店は空き店舗だった。

 「なぜ、たまごかけごはん? 家で食べられるものを誰が

わざわざ食べ基来る?」。町長は「?」だらけだった。

 しかし、これが当たった。観光バスで全国から食べに来た。

15人で満席の食堂を年間7万人が訪れた。日本中に「たまご

かけごはん」ブームが起きた。

 日本棚田百選に認定された大垪和西(オオハガニシ)の棚田の

うまいコメ、西日本最大級の養鶏場から毎朝届く新鮮な鶏卵。

下地は十分あったのだ。素朴ゆえに素材の良さが伝わる。

 三咲町の東部のログハウスの食堂「人安味(ヒトヤスミ)」の

裏庭では平飼いの鶏を大事に育ている。ここの基本メニュー

が「吟香TKG」なのである。

 「食堂かめっちゃ。」も「人安味」も基本定食は三百円台

でおかわり自由という「商売っ気なし」。コロナが明けたら

行ってみたいところである。

     (昨日の朝日新聞土曜版「はじまりを歩く」より)

 

 二ヵ月ぶりの大宮駅はコロナ以前とさして変わらぬ人出

である。大宮駅や浦和駅のあるさいたま市の累積感染者は

九千人近く、関東で言えば群馬県や栃木県全体よりも多い。

 東口の再開発のシンボルの複合ビル、外観的にはほゞ

完工である。足掛け5年の大工事も終盤である。

 西口へ向かう大宮駅のコンコースで行われている信州

フェアを覗いてみる。好物の「おやき」はおふくろの味の

「蒸し式」ではなく、パンような「焼式」なのパス。

西口のシンボルは三十年来のソニック・ビル

いつも閑散としている広場は高校生の団体で賑わう

奥に見えるクレーン、何が出来るか

ソニックビルの向かい側、先日「人質たて籠り」が

あったネットカフェが多分通常営業中

武蔵野銀行本店建て替えも終盤、駅からの歩行者デッキが

ここまで伸びるようだ

電光表示の作業予定、内外装、外構工事中

 

 

 


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コメント一覧

jinbei1947
えめらるど様
小学生の頃、未だ就学前の従妹を2,3日預かった時、
朝食で「目玉焼きが二つじゃない、一つじゃ目玉じゃない」
と拗ねました。
「えっ!」と絶句して我が兄妹と顔を見合わせました。
医者の娘でした。
えめ
卵かけご飯は、「お行儀が悪い」というので、我が家では食べさせてもらえませんでした。益々発展していく埼玉県と違い、伊那谷では人口減少の為、高校(我が母校)が統合されます。
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