来春大阪に「こども本の森 中之島」が完成します。
その名誉館長を務める京都大iPS細胞研究所所長の
山中伸弥さんの講演会が中央公会堂で開かれるとの
ことで、参加してきました。
「こども本の森 中之島」の建設予定地は中央公会堂の
すぐそばです。費用は建築家の安藤忠雄さんを中心に
寄付によるもので、入館料は無料の予定だそうです。
さて、気になるのは山中伸弥さんの話ですね。講演の
内容はメモしていますが、全てを書くとネタバレに
なってしまうので、一部を紹介したいと思います。
小学生の頃よく読んだ本として、
「星新一のショートショート」。これは納得です。
独特の文体でさまざまな視点から描かれています。
研究者が子供の頃に読んだ本No.1かも。
もう1つは「宇宙英雄シリーズ」。こちらはあまり
知りませんでしたが、ドイツで書かれて日本語訳が
追いつかないほど次々に発刊されて現在500巻を
超えているそうです。
中学生の頃には、
「地球の科学-大陸は移動する」とのことでした。
この頃までは、天体や地球に関することに興味が
向いていましたが、そののち父の病を機に医学を
志したとのことです。
このあと、iPS細胞についての詳しい話をお伺い
することができました。そこで印象的だったのは
医学の研究は「治療する」のではなく「治療法」を
研究することであるという話。
研究により新薬が開発されたとしても、20年ほど
かかるのが通例。つまり、目の前の患者を救う
可能性は低く、結果的に将来の患者を救う治療法を
研究していることになります。また、将来の患者が
救われたとして、その頃には研究者は存命かは
わかりません。そういう意味では大変な仕事ですね。