しかし朝の報道番組では、イタリアのコロナウイルスによる惨状の映像を見ましたが、棺桶が並ぶ情景には胸が痛むと共に、言いしれぬ深い不安感を感じました。
その一方で、日本国内では何となく自粛解除の様な雰囲気が流れていて、宮城県では到着した聖火を一目見ようと五万人が押しかけ、上野の公園には自粛要請にも関わらず花見酒を飲む人が多数集まり、K-1グランプリも開催するとか言われていました。
国際オリンピック委員会のバッハ会長は、東京オリンピック開催を諦める風もなく、いまだ強行発言をしていますが、その裏にはアメリカの放送局との放映権で一兆円のお金が動いていたと言いますよね。もし中止にしたら、損害賠償という話にもなるかもしれませんので、中々中止の判断は出来ないのかもしれません。
これは何もオリンピックに関係した事だけではなく、人の往来や集まりを自粛する事で、その経済的な損害を見たら、やはりパンデミック(大流行)と言われても、ハイそうですかと言えないのかもしれません。
人類社会は経済で動いてますからね。
今回のコロナウイルス流行では、リーマンショック以上の経済的な打撃があると言われています。丁度リーマンショックの時、私は当時いた会社の社命で新規事業立ち上げに関係していました。
大凡の市場規模を算出し、それに対する資金の予算を計上、三年で単黒を目指して営業活動をしていましたが、あのリーマンショックの時には、一気にお金の動きが止まりました。
取れていた見積もり全てが取り下げとなり、取引先の社長からも謝罪の連絡を貰いましたが、すべて同じ理由で「今の時期、悪いけどお金は出せない。申し訳ない」という事でしたが、それを当時の社長に報告すると。
「斉藤!理由なんてどうでも良い!お前は儲かると言ったから資金を出したのにこれでは大損だ!お前は会社と俺を騙したんた!」
と痛烈に経営陣の皆の前で罵倒されました。
会社とは利益を追求する組織。評価は売上。何よりも利益最優先なので、この言葉には返す事も出来ませんでした。なんせ当時、リーマンショックがいつ収まるか判る人は社内には皆無でした。
恐らく今の時代、この様に切羽詰まった会社はごまんとある事でしょう。いくらきれい事言っても、売上が上がらなければその会社は倒産します。日本では会社が倒産した場合、中小企業では従業員の失職もそうですが、経営者が全てを失いますから、どうにもなりません。
要は社会的に抹殺されます。
また日本の経済とは、中小企業が下支えしていますので、この中小企業がボロボロになると、恐らく大企業も無事では済まないでしょう。
これを支える最後の頼みは政府となりますが、今の日本政府を見ると、そんな事をどれだけ理解しているのか、大いに疑問を抱きます。
また今回は日本国内だけにとどまらず、世界規模で進行している事なので、これから先の世界はどうなっていくのでしょうか。一部には「間もなく世界恐慌が始まる」という論も出始めていますし、世界恐慌になれば一気に世界は不安定化する事、間違いありません。
思うに先にも書いた「アングロサクソン・ミッション」では、中国が風邪を引く、という事から世界が変わることが言われていましたが、細かい道程はともかく、いまの世界はまさに中国が風邪を引いたことから端を発しています。
私は両親から貰ったこの体、そしてこの眼で様々な事を今まで見てきましたが、亡父が見た事もない風景を、多く見てきました。
これはつまり私の親の世代には経験した事もない状況が、幾度も起きているという事です。果たしてこの先、人類社会はどの様になっていくのでしょうか。
大きな不安を抱え、日々、動向に目を凝らしています。