自燈明・法燈明の考察

宗教組織の分派について

 いやー、遠山清彦氏がドボンしましたね。まあ日本会議に憲法改正への協力を宣言し、「憲法改正は私が婦人部を十分あれば説得出来る!」なんて豪語。沖縄県知事選挙ではデマを垂れ流し、選挙区鞍替えで、神奈川六区に行ってもグルメレポーターを相変わらずしていたので、そもそも国会議員の資質的な問題があったのではないでしょうか。また彼を国会に推薦したのは弓谷元男子部長でしたが、その彼も女性問題で足元を掬われてしまい、今では創価学会の裏組織で汚れ仕事に従事していると聞いてます。

 創価学会も、本当になんなんでしょうね。公明党も所詮は創価学会の政治部門ですから、本当に呆れ帰ってしまいます。

 さて、私は今、仏教の歴史について少し振り返りをしていますが、仏教教団は釈迦滅後に時を置かずして部派仏教として分派しています。釈迦滅後に摩訶迦葉が中心となり、仏典結集を行いました。これにより釈迦の遺した言葉を後世に伝えようと考えたのですが、結果として言葉は残っても、解釈がそれぞれに異なる事から分派して行ったのでしょう。

 少し話を変えまして。私が創価学会の男子部で県幹部をしていた時に、首都圏男子部幹部会という会合があり、そこには当時、副会長だった正木氏が担当幹部として出席していました。
 幹部指導で正木氏は、池田氏が口癖であった「この先の50年」という事の意義について言及、これはこの先、50年の間に創価学会が分裂しなければ、創価学会は未来永劫に渡り盤石になれるという意味があると解釈。過去の宗教組織は指導者が亡くなってから50年以内に分裂してきた事を述べ、創価学会も池田先生が亡くなってから分裂する危険性を持っている事を語りました。そしてこの過去の宗教組織の分裂は、全て教義論争の為だとして、これからの創価学会は教学ではなく師弟不二である事を力説していました。

 まあ正木氏は彼なりに必死に考えた事なのでしょう。またこの正木氏の発言以降、組織内でも「師弟不二」という言葉が、さかんに語られ始め、池田氏も本部幹部会の席上で「仏法の究極は師弟なんです!」という言葉を力説していたのです。

 さて仏教に話を戻します。仏教では確かに部派仏教となりましたが、これはけして悪い事では無かったと私は思います。これは私見ですが、釈迦の遺した教えというのは、とてもわかり易い言葉であったと思います。しかし初期仏教で釈迦の遺した言葉には、その後に出てくる様々な教義や論説は明確に無かったのではないでしょうか。例えば大乗仏教の思想は明確には語られてなかったと思うのです。大乗仏教の出現は、釈迦滅後、500年の時を経た時代でした。

 しかしこの大乗仏教の萌芽も、実は部派仏教となり、教団内の議論が活発化したからこそ出来た物だと思いますし、思想というのはそういう議論と研鑽の中で、発展するのではないでしょうか。

 しかし創価学会は、その教義論争を避けて、ひたすら池田大作という人物のカリスマ性によって、とにかく組織の議論を封じ、分裂を避けていく方針を取りました。これはつまり宗教団体として、自組織の哲学的、また思想的な発展を自ら放棄したという事になったと、私なんかは考えてしまいます。

 そもそも過去の宗教組織が分裂したのは、大抵が後継者の組織内権力争いであり、その争う口実として教義を利用していただけで、教義研鑽の為の論争等ではありません。正木氏も必死に考えたのかもしれませんが、そこに事実誤認があったと思うのです。

 私がそんな正木氏の言葉や池田氏の言葉を聞いてから、今年で十年以上経過しましたが、組織の劣化が加速度的に進み、ネットで見かける創価学会活動家の論理性の低さは、そんな事が原因になっているのではありませんか?

 まあ創価学会が何故、組織分裂を恐れたのか。それはたぶん政治絡みの事であり、会員の政治的な権利を公明党に集約して、その集票力を創価学会の信濃町に住む、宗教貴族たちが利用したいが為なのだと思いますけどね。

 果たして今回起きた、遠山清彦氏の一連の問題ですが、その本質についてどれだけ多くの活動家幹部が気付けるのでしょうか。少なくともネットにばら撒かれている活動家の言葉を見るに、どこまでも表面的な事に終始していて、やはり問題の本質になんて辿り着ける人は居ないように思えてしまいます。

 そんなアホな感覚で、この乱世で混乱した時代に、政治なんかには関わって欲しくは無いんですけどね。


 

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