香港で再びデモ。 警察は催涙弾
【12月2日 AFP】香港の香港区議会(地方議会)選挙で民主派が圧勝を収めてから1週間たった1日、
街頭には再び黒装束のデモ隊数万人が繰り出し、警察は催涙弾や唐辛子スプレーを発射した。
この大規模な抗議デモの再開により、一時的な休戦状態が終わった格好となった。香港市民は
半年近くデモを展開しているが、権威主義的な中国政府が香港の自由を抑圧するとの高まる懸念から
デモの勢いは増している。さらにこの日はデモ隊と警察が再び激しく衝突。当局は子どもを含む
群衆に向かって催涙弾を一斉に発射した。
チェンとだけ姓を名乗った20歳の学生は「政府はまだわれわれに耳を貸そうとしないから、
抗議は続き、やむことはない」と断言。「何が起きるかを予測するのは難しい。だが市民はまだ
非常に怒っており、変化を求めている」と述べた。
さらに抗議運動を支持する「香港人権・民主主義法」を通過させた米議会に感謝の意を表するため、
規模は小さいながらも集まった人々が米領事館に向かって平和的に行進した。
香港で観光客に人気の尖沙咀で、デモ行進に参加する人々(2019年12月1日撮影)
香港で観光客に人気の尖沙咀で、人々がデモ行進をする中集まった機動隊員(2019年12月1日撮影)
香港で最もにぎやかな繁華街・弥敦道(ネイザンロード)で、デモ参加者を押す機動隊員(2019年12月1日撮影)
香港市民 催涙ガスの不使用を警察に要求
1日朝、多くの香港市民が市内での警察による催涙ガス使用に抗議し、承認を受けた平和的デモを
実施した。テレビチャンネルRTHKが報じた。
最新情報によれば、警察は市内での抗議と混乱の際、各地の抗議参加者を解散させるために
催涙ガスを1万弾以上使用した。市民は、大量の化学薬品の使用が人々の健康、とりわけ子どもに
影響を及ぼすことをとても心配している。
政府に対し、市内で警察がどのような物質を使用し、人体にどのような影響を与えるのかについて
十分な情報を提供するよう要求がされている。
おさまらない抗議行動
香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は世論の圧力を受け、同法案を議題から外すことを
発表したが反政府デモはおさまらず、数十万人が街頭に出て反対の意志を示している。
警察は一度ならず催涙ガスを使ってデモ隊を解散させてきた。
この抗議活動による逮捕者は4千人を超えたほか、警察による鎮圧で1500人以上が負傷した。