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中国で検索NG続出 規制広がる、国家主席の“任期撤廃”受け

2018-02-28 14:37:52 | 習近平国家主席

中国で検索NG続出 規制広がる、国家主席の“任期撤廃”受け

2018年2月27日18時41分   TBSニュース
 

 中国では、国のトップ「国家主席」の任期の制限を撤廃する憲法改正案が提示され、習近平国家主席の長期政権が可能になりました。

ネット上では、それに反発する書き込みなどを規制する動きが広がっています。削除の対象となったキーワードとは・・・・

 

「中国共産党中央委員会は、中国の憲法の改正に関する意見を提出しました」(中国国営テレビ)

 

 国家主席と副主席の任期は、「2期10年」と定めている中国の憲法。中国共産党は26日、この制限を撤廃する憲法改正案を

発表しました。来月開幕する全人代(全国人民代表大会)で承認される見通しで、習主席が、現在の任期である2023年以降も

主席の座に留まることが可能となったのです。

 

 長期政権への姿勢を鮮明にした習近平国家主席。そもそも「任期制限」は、多くの犠牲者を出した文化大革命の教訓から、中国

共産党が1982年に憲法を改正し、盛り込んだものです。

 

 ネット上では、「独裁への第一歩」などと反発の声があがりましたが、いま、それを規制する動きが広がっているのです。

 

 「ウェイボ上で『車をバックさせる』というワードを検索してみると、このように、法律、法規そして政策にのっとって、

『車をバックさせる』という検索結果は表示できないという画面が出てきます」(記者)

 

 ネット上では、「歴史の逆行」との皮肉を込めて、車をバックさせる動画が出回りましたが、中国版ツイッター「ウェイボ」では、

「車をバック」という言葉が一時的に検索できなくなりました。さらに、「私は反対」「独裁」「個人崇拝」「新皇帝」などの言葉も

規制の対象に。当局が、中国共産党の決定に対し批判的な意見を封じ込める措置に出ているものとみられます。

 

 中国外務省は、国際社会から「任期の撤廃が独裁につながるのではないか」との懸念が示されていることに神経を尖らせています。

 

 「皆さんが中国人民の広範な声を直視するよう望んでいます」(中国外務省 陸慷 報道官)

 

 一方、国外への移住について調べようとしたのか、中国の検索サイトでは「出国」という言葉の検索回数も急上昇しています。

 

 中国の政治にとって大きな転換ともいえる今回の憲法改正の動きですが、どれだけ支持が得られるかは不透明です。

 

 

 

習氏の長期政権へ異論封じ ネット批判も即削除 中国共産党3中総会開幕

=2018/02/27付 西日本新聞より抜粋=

習氏、要職に自らに近い人材を次々と抜てき

 国家主席の3選には、憲法に定められた任期規定の撤廃が必要。かつて毛沢東への個人崇拝が多くの犠牲者を出した大規模政治運動

「文化大革命」(1966~76年)を招いたとの反省もあり、党内では、特定指導者による長期支配を招きかねない主席任期の撤廃には

異論があったとされる。

 習氏は2期目の指導部が発足した昨秋以降、中央や地方の要職に、自らに近い人材を次々と抜てきし、党内を掌握。

今回の任期撤廃は、習氏の意向には誰も逆らえない体制をつくり上げたことを示している。

 習氏の右腕である王岐山氏も「党大会時に68歳なら引退」との慣例に従って昨秋、最高指導部を退任したものの完全引退はせず、

1月に全人代代表に選出された。王氏は3月の全人代で国家副主席に就き、対米関係や金融分野などで習氏を支えるとの見方が出ている。


皮肉めいた書き込みも

 今回の憲法改正案によると、国家副主席も国家主席と同様に、連続3選禁止の規定が削除される。仮に王氏が副主席に就任すれば

規定上は習、王両氏による長期支配が可能となる。

 習氏が長く最高権力者であり続けることは、現在の集団指導体制を有名無実化しかねず、市民からは懸念の声が上がる。

26日、中国の交流サイトでは「世界に個人崇拝はいらない。終身制はいらない」「(北朝鮮の)平壌みたいだ」といった批判的な

意見が相次いだ。中には「習大帝万歳、万歳」という皮肉めいた書き込みもあった。

 ただ、こうした書き込みはすぐに削除され、一部のサイトではコメント欄を閲覧できなくなった。党批判の拡大を懸念した当局に

よる規制とみられ、異論を許さない「1強体制」の息苦しさを浮き彫りにした。