ファーウェイ副会長逮捕 FBI「機器が安全保障上脅威に」
2018年12月13日 8時51分 NHKニュース
中国の通信機器大手、ファーウェイの副会長の逮捕に関連して、アメリカのFBI=連邦捜査局は、
議会の公聴会で「中国の通信機器の利用者のデータは、中国政府によって、どのようにでも利用される
おそれがある」と述べ、ファーウェイなどの機器が安全保障上の脅威になり得るという見方を強調しました。
ファーウェイの最高財務責任者の孟晩舟副会長がアメリカ政府からの要請を受けたカナダの当局に
逮捕されたことに関連して、アメリカでは議会を中心に中国企業への警戒感が強まっています。
議会上院の司法委員会では、中国が関与した知的財産の侵害などに関する公聴会が12日開かれ、
この問題への対応に当たっている複数の省庁や捜査機関の高官が出席しました。
このうちFBIの担当者は、「ファーウェイなど中国の通信機器を利用する人のデータは、
中国政府によってどのようにでも利用されるおそれがあり、極めて懸念すべきだ」と述べ、
ファーウェイなどの機器が安全保障上の脅威になり得ると強調しました。
また、国土安全保障省も「ファーウェイだけでなく、中国のほかのメーカーの製品も警戒すべきだ」と
主張し、こうした認識をアメリカ企業や同盟国と共有することが重要だと指摘しました。
こうした見方について、中国政府は強く否定していますが、アメリカでは、ファーウェイ副会長の逮捕以降、
中国の政府と企業が一体となって情報通信インフラで不正を働いているのではないかという疑いが
強まる一方です。