比大統領来日 きょう首脳会談
都内の首相官邸で、安倍晋三首相と会談を行うフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領(2017年10月30日撮影)
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日比首脳、北朝鮮に圧力で一致 中国巡っては温度差
[東京 30日 ロイター] - 安倍晋三首相とフィリピンのドゥテルテ大統領は30日に会談し、北朝鮮への圧力を強化することで
一致した。
一方、中国の海洋進出を巡っても議論をしたものの、両国に温度差があることをうかがわせた。
ドゥテルテ大統領は会談後の記者会見で、挑発行為を繰り返す北朝鮮を非難。
「度重なるミサイル発射、核実験に抗していかなければならない」とした上で、
「すべての当事国に、テーブルに着くよう呼びかけている」と語った。
会談に同席した野上浩太郎官房副長官によると、両首脳は北朝鮮への圧力強化に向け、緊密に連携することで一致した。
安保理決議の履行も確認した。
一方、安倍首相とドゥテルテ大統領は、中国とフィリピンが一部で領有権を争う南シナ海問題についても議論した。しかし、
両首脳の間で何かしらの一致点があったどうかについては、「具体的なやり取りは控えたい」(野上氏)として明らかにしなかった。
中国の海洋進出を警戒する日本は、フィリピンと連携を強めようとしているが、昨年6月にドゥテルテ大統領が就任して以降、
フィリピンは中国への批判を控えている。
このほか両首脳は、過激派組織「イスラム国」(IS)系武装勢力との戦闘で荒廃したフィリピン南部マラウィの復興を日本が
支援することで合意した。安倍首相はドゥテルテ氏に「マラウィ市の解放は大統領の偉大な功績。東アジアをISの拠点とさせないとの
明確なメッセージだ」と語った。
日本側は、総事業費約8000億円のマニラ首都圏の地下鉄事業に、約6000億円の円借款を検討することも表明した。
ドゥテルテ大統領、天皇陛下との面会では「口を慎む」
2017年10月30日 11:57 発信地:マニラ/フィリピン AFP
フィリピン・マニラ首都圏にあるキャンプ・アギナルドで演説するロドリゴ・ドゥテルテ大統領(2017年10月26日撮影)。
【10月30日 AFP】フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は29日夜、来日を前に、天皇、皇后両陛下との面会では「口を慎む」と誓った。
ドゥテルテ大統領は、30日から2日間の日程で来日する。物議を醸す言動で知られるドゥテルテ氏をめぐっては、訪中の際に習近平(Xi Jinping)国家主席の前でガムを噛んでいるような様子が動画に捉えられ、無礼ではないかと日本の当局者が懸念を示していた。
東京へ出発するに当たり、ドゥテルテ氏は記者団に対し「素晴らしい国である日本への、フィリピンからの温かいあいさつ以外では、口を慎まなくてはならないと思っている」と述べた上で、「天皇陛下が退位される前に面会できることに敬意を表したい」と語った。
バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領を含め、自らに批判的な人たちを辛辣(しんらつ)な言葉でたびたび罵ってきたドゥテルテ大統領は、堅苦しい外交儀礼を避けることで知られる。来日は大統領就任後2回目だが、昨年の訪問では三笠宮さまが亡くなったことを受けて、天皇陛下との面会は取りやめとなっていた。