金正恩委員長、中国国内の北朝鮮労働者全員に撤収を指示
2017/10/30 08:47 朝鮮日報
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が
『今年末までに中国にいる全労働者とレストラン服務員(従業員)を撤収させろ』
という命令を下した。北朝鮮専門メディア「デイリーNK」が29日、北朝鮮消息筋の話として報道した。
中国商務省と工商行政管理総局は先月28日、「国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁案第2375号に基づき、中国国内の
中朝合作企業と合弁企業、外資企業は決議案通過時点を基準に120日以内にすべて閉鎖しろ」と告知した。この措置によると、
中国国内の北朝鮮企業やレストランは来年1月9日までに閉鎖しなければならないことになる。
デイリーNKは同日、「『中国からすべて撤退せよ』という金正恩委員長の指示は中国の強硬な姿勢に対抗するものだ」と伝えた。
中国にある北朝鮮レストランは100店以上あり、ほとんどが中国との合弁の形で経営されている。中国国内の北朝鮮労働者は
2万-3万人で、このうちレストラン従業員は約2000人と推定される。デイリーNKは「北京玉流館をはじめとする北朝鮮の
レストランはほとんど営業が苦しい」と伝えた。
米政府系「自由アジア放送」(RFA)もこのほど、「中国当局が北朝鮮との合弁・合資会社を来年初めまでに閉鎖するよう指示して
以降、中国で活動していた北朝鮮の駐在員たちは任期が切れていないのに半強制的に撤退している」と報道した。
RFAはまた、中国の消息筋の話として、「中国の北朝鮮貿易関係者とその家族は、中国居留証(長期滞在許可証)を得るため、
中国側と偽装合弁・合資企業を作ってきた。『中朝協力会社を閉鎖せよ』という中国政府の指示が出たことから、北朝鮮の駐在員と
家族は居留証の更新をあきらめて中国を離れている」とも報じた。