北朝鮮の核施設・ミサイル実験場、米朝首脳会談後も稼働中
2018/07/06 09:58 朝鮮日報
シンガポールでの米朝首脳会談後も北朝鮮が寧辺核施設を稼働させ、また金正恩(キム・ジョンウン)
朝鮮労働党委員長が閉鎖を約束した平安北道の東倉里にあるミサイルエンジン実験場も通常通り稼働
させていることが5日までに分かった。さらに潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の搭載が可能な新型潜水艦を
建造中であることも確認された。
国会国防委員長を務めた保守系野党・自由韓国党の金学容(キム・ハクヨン)議員は5日、韓国軍当局から
報告を受けた北朝鮮の軍事動向として上記について公表した。
米国のポンペオ国務長官による訪朝を前に、複数の米国メディアは北朝鮮による核物質や核兵器の
隠蔽(いんぺい)、核施設拡張などの疑惑を相次いで提起しているが、韓国軍当局としてもこれを
認めた形だ。ある外交筋は「米国は24時間にわたり北朝鮮全土を監視しているが、北朝鮮は核兵器を
高度化する作業を今も継続して行っている」「囲碁で言えば捨て石を大馬に見せかけるようなものだ」
などと指摘した。
金議員によると、韓米当局はSLBMの搭載が可能な潜水艦を北朝鮮が咸鏡北道新浦で新たに建造している
事実をすでに把握しているという。また米メディアも昨年末、米政府関係者の話として「北朝鮮は3発の
SLBMを搭載可能な新型潜水艦を建造している」と報じた。
シンガポールでの米朝首脳会談で金正恩氏がトランプ大統領に約束した「東倉里のミサイルエンジン
試験場閉鎖」も実行されていないことが分かった。北朝鮮は今もこの試験場でエンジンの実験を続けて
いることが確認されたのだ。また北朝鮮が寧辺核施設を引き続き稼働し、プルトニウムや濃縮ウランなどの
核関連物質を生産していることも明らかになった。さらに北朝鮮は例年と同じく夏季の軍事演習も通常と
同じレベルで実施しているようだ。これに対して韓国軍当局は8月に予定されていた定例の韓米合同軍事演習
「乙支フリーダムガーディアン」に加え、韓米の海兵隊による2回の合同軍事演習(KMEP)についても
延期をすでに決定している。
さらに韓国国防部(省に相当)が今年4月23日から北朝鮮に対する拡声器放送を中断したのに対し、
北朝鮮は韓国向けの乱数放送を今も毎日2時間ずつ続けている。乱数放送はスパイたちに指令を出すための
ものと言われている。