安倍晋三首相、アフリカ開発会議へ出発 対中国に官民で攻勢、国連安保理入り目指しアフリカ取り込みも狙う
2016.8.25 22:33 産経新聞
安倍晋三首相は25日、第6回アフリカ開発会議(TICADVI)に出席するため、開催地のケニアに向けて政府専用機で羽田空港を出
発した。日本 主導のTICADをアフリカで開くのは初めて。アフリカで影響力を強める中国を念頭に、日本の影響力を維持する狙いが
ある。首相は演説で「質の高いインフ ラ」の整備推進などの支援策を打ち出し、日本のアフリカ重視姿勢をアピールする考えだ。
首相は出発に先立ち、羽田空港で記者団に「日本の強みの質の高い技術と人材育成を生かしてアフリカの発展に貢献していきた
い。官民挙げてウィンウィン(相互利益)の関係を築いていきたい」と述べた。
会議は27、28両日に開催され、最終日にテロ防止への貢献を柱とする首脳間文書「ナイロビ宣言」を採択する。
アフリカは、2050年には中国とインドを抜いて人口が30億人に達すると予想され、「最後の巨大市場」とされる。国連安全保障理事
会の常任理事国入りを目指す日本にとって、アフリカ54カ国は“大票田”でもある。
ただ近年、中国はアフリカへの支援を積極的に行い影響力を拡大。今回、首相には約80の企業・団体も同行しており、官民一体と
なって関係強化を図る考えだ。
首相のアフリカ訪問は、平成26年のコートジボワール、モザンビーク、エチオピア訪問以来。現職首相のケニア訪問は13年の森喜
朗元首相以来、約15年ぶりとなる。
首相はケニア滞在中、同国のケニヤッタ大統領と会談し、経済関係強化の一環として投資協定に署名する見通し。
ギニアなど会議に参加するアフリカ各国首脳とも会談し、30日に帰国する予定だ。
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中国による資源投資は資源暴落で大損失を出した
数年前、中国がアフリカに巨額投資し、経済植民地にするといわれていました。
だが実際はアフリカで巨額損失を出し、アフリカ人からは見下され、主導権を握ってはいない。
中国のアフリカ巨額投資
2000年代に資源価格が急騰していた頃、アフリカの鉱山の採掘権などを買いまくっていました。
その規模は「あっちに1兆、こっちに2兆」という豆腐屋のようなやり方で、アフリカの植民地支配を狙っていると言われました。
それからおよそ10年が経って、中国のアフリカ資源投資は、資源価格暴落で大損失を出していると言われています。
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首相官邸より
TICAD VI出席等 -1日目-
平成28年8月25日(現地時間)、安倍総理は、TICAD VI(第6回アフリカ開発会議)出席等のためケニア共和国のナイロビを訪問しました。
翌26日(現地時間)、総理は、ケニア共和国のウフル・ケニヤッタ大統領とともにケニヤッタ初代大統領の霊廟に献花し、歓迎行事に参加した後、 日・
ケニア共同記者発表を行いました。
続いて、ギニア共和国のアルファ・コンデ大統領及びコートジボワール共和国のアラサン・ウワタラ大統領とそれぞれ会 談を行いました。
さらに、モザンビーク共和国のフィリッペ・ジャシント・ニュシ大統領とワーキングランチを行いました。
午後には、「アフリカにおけるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC in Africa)」に関するハイレベルパネルに出席し、
続いて、ガーナ共 和国のジョン・ドラマニ・マハマ大統領及び南アフリカ共和国のジェイコブ・ゲドレイーシュレキサ・ズマ大統領とそれぞれ会談
を行いました。
夕方には、安倍総理主催により、南部及び中部アフリカ諸国を招いたワーキングディナーを開催しました。
総理は、日・ケニア共同記者発表で次のように述べました。
「まずケニヤッタ大統領そして奥様、また政府の皆様そして国民の皆様の歓迎に心から感謝申し上げたいと思います。
ケニヤッタ大統領は昨年の3月の仙台における防災会議に出席をいただき、その際東京で首脳会談そして晩餐会を行いました。また、国連総会でもお
目にかかったわけでありますが、9月以来、こうしてケニヤッタ大統領とお目にかかれて本当に嬉しく思います。
3年前のTICAD Vの際、多くのアフリカの首脳から、ぜひこのTICADをアフリカでも開催すべきだ、こういう御意見が出ました。私も、なるほど、もっともだ
なとこのよう に思い、そして今回、ケニヤッタ大統領の多大な御協力をいただき、アフリカで開催することができたことを本当に嬉しく思います。
今回のTICADは初のアフリカ開催となる歴史的なものであります。日本はアフリカ自身が描くアフリカの夢を、アフリカと手を携えながら実現していきた
いと考えています。その強く推進していくのがTICADであります。日本は、質の高い技術や人材育成で、大きな貢献をすることができると思っています。ホ
ストであるケニヤッタ大統領と共に、この歴史的な首脳会合を成功させたいと思います。
我々は先ほど申し上げましたように、技術や人材育成の面で協力をしていきたい、飛躍するアフリカの夢を実現させていきたいとこのように思いますが、
例え ば、農業の生産性を飛躍的に向上させていくことは、人々の希望につながっていき、そして地域や国の安定につながっていくと思います。
また、工業化は極めて重要な成長の鍵であろうと思います。その際、大統領が指摘をされたように、工業化に伴うさまざまな諸課題、問題については、
我々はケニアまたはアフリカと共に、その問題の解決に協力をしていきたいと思います。 今回は、ビジネスミッションとして榊原経団連会長を始め75社
が同行しています。アフリカの成長に、日本企業が強い関心を有しており、官民が連携してアフリカの発展に貢献してまいります。
ケニアは、私にとって15年ぶりの訪問になるわけであります。15年前は、森総理に同行して訪問させていただきました。私はちょうどあちら側の席で、こ
こで演説する森総理を眺めていたわけでございますが、今回は国賓として御招待をしていただいたことに改めて御礼を申し上げたいと思います。
両国の関係を飛躍的に発展させていく機会としていきたいと思います。」
また、総理は、南部及び中部アフリカ諸国を招いたワーキング・ディナーで次のように述べました。
「本日は、お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。ここアフリカの地で初の開催となるTICAD VIにおいて、アフリカの友人である皆様と
お会いできたことを、大変嬉しく思います。
国際支援価格の下落、エボラ出血熱の流行など、TICAD V以降アフリカが直面する諸課題は、各国による個別の対策に加え、地域的な取組が重要で
あります。質の高いインフラ投資の促進、ユニバーサル・ヘルス・カ バレッジの推進、職業訓練による雇用創出、今回のTICAD VIで日本の強みを最大限
に生かし、後押ししたい取組はいずれも地域的な広がりを有するものです。
本日は、アフリカの重要な地域経済共同体RECsである『南アフリカ開発共同体SADC』と『中部アフリカ諸国経済共同体ECCAS』の加盟国首脳の皆
様にお集まりをいただきました。
特にTICAD V以降、アフリカが直面する諸課題について、それぞれの地域でどのような取組がなされているのかお話を伺うとともに、これからの日本と
RECSとの協力強化の在り方について、議論を深める場にしたいと考えています。
南部アフリカや中部アフリカは、いずれも豊富な天然資源を有し、高い潜在力を有する地域です。今回私に同行している多くの企業も高い関心を持って
いま す。日本はこの地域の経済の多角化、産業化を後押しすべく、G7伊勢志摩原則に沿った質の高いインフラ投資の推進や、ナカラ回廊の戦略的マス
タープランの 策定、ワンストップボーダーポストの支援など、地域の連結線の強化に向けた様々な協力を行っています。こうした日本の取組が地域の魅力
を高め、更なる経済 発展に貢献することを期待しています。
域外との経済観点の強化に向けた取組も重要です。SADCは近年、東南部アフリカ市場共同体及び東アフリカ共同体との自由貿易圏の設立に向けた
取組など、他の地域との自由貿易促進のための環境づくりを進めていると承知をしております。
このような取組は、この地域に進出する日本企業にとっても望ましいものです。SADCがアフリカの自由貿易網の拡大を牽引することによって、今後この
地域に更なる投資が呼び込まれることを期待しています。
また、経済の発展には平和と安定が不可欠です。中部アフリカでは、ECCASが地域の平和と安定の促進に貢献しています。紛争予防、平和的解決、
選挙プロセス支援といった諸課題へのECCASによる取組を強化しています。
今後、こうした地域的な取組が周辺地域の取組と連携しながら、社会の安定化や国際組織犯罪、海賊対策といった分野で一層強化されることを期待し
ています。」
歓迎行事にて。ケニア共和国のウフル・ケニヤッタ大統領と
ケニヤッタ・ケニア初代大統領の霊廟に献花する安倍総理
コンデ・ギニア大統領と握手する安倍総理
ウワタラ・コートジボワール大統領と握手する安倍総理
ニュシ・モザンビーク大統領と握手する安倍総理
マハマ・ガーナ大統領と握手する安倍総理
ズマ・南アフリカ大統領と握手する安倍総理
中国は最初にド~ンと大きな援助協力を打ちあげますが、だんだん萎んでいってしまうのが多いですが
(中国経済の悪化も原因)
日本の援助協力は頓挫したことはなく誠実に履行します。
アフリカで日本の信用を大きくしていって欲しいですね。
将来を見据えればアフリカとインドとの友好関係は特に重要だと思います。
リオから帰国してアフリカへ 帰国後は中国でG20です。
9月末には現職首相で初めてキューバを訪問します。
プーチン大統領との会談も控えてますし、精力的ですね~
最後までお読み頂きましてありがとうございます。