マダガスカルのペスト流行 死者57人に、680人超が感染
2017.10.17 Tue posted at 14:50 JST CNN
(CNN) アフリカ・マダガスカルで前例のない規模でペストが流行しており、57人が死亡し、680人以上が感染しているとみられる
ことが17日までに分かった。首都アンタナナリボでの死者は25人、329人が感染しているとみられている。
世界保健機関(WHO)と地元のリスク管理対策部門に報告されたものの中には、臨床試験によって確認されたもののほかに、
疑わしいものなども含まれている。
マダガスカルではペストは定期的に流行し、毎年推計400人が感染するが、専門家によれば、今回の流行はこれまでのものと
大きく異なっているという。
感染が始まった時期が通常よりも早いほか、都市部などこれまでになかった地域でも感染が発生している。
10月12日時点で報告されたのは684件。マダガスカルにある114地区の35地区で感染が報告されている。その中には少なく
とも10の町が含まれている。
ペストはペスト菌によって引き起こされ、ネズミなどが運ぶノミがかむことで感染が拡大する。症状は、痛みやリンパ節の腫れ、
発熱、寒気、咳(せき)など。
流行の抑制に向けて国際社会からの支援も届いている。
WHOは120万回分以上の抗生物質を届けたほか、150万ドル(約1億6000万円)の緊急基金を拠出した。赤十字も治療
センター設置のため100万ドル超を拠出し、1000人を超えるボランティアを動員するなどした。
専門家によれば、今後数週間はマダガスカル国内で感染件数が増加するとみられているものの、国際社会に拡大する可能性は
低いという。