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トランプ米大統領の英公式訪問、女王を「困難な立場」に=元外務次官 。 英国各地でもトランプ氏に抗議 「沈黙は共犯」

2017-02-01 22:14:41 | ヨーロッパ・EU諸国

トランプ米大統領の英公式訪問、女王を「困難な立場」に=元外務次官

2017年1月31日   BBC

テリーザ・メイ英首相がドナルド・トランプ米大統領を年内の公式訪問に国賓として招待したことで、エリザベス女王が「非常に困難な立場」に置かれていると、元外務省首脳が指摘している。


2006年から10年まで外務次官を務めたピーター・リケッツ卿は、英紙タイムズへの公開書簡で、公式訪問の招待は「拙速過ぎた」と述べた。


英政府のオンライン請願サイトでは、公式訪問の中止を求める請願書への署名がすでに150万筆を超えている。

2月1日20時現在


30日には、トランプ大統領が27日に署名したイスラム教徒が多数を占める特定7カ国の人々の入国を禁止する大統領令への大規模な抗議デモが英国各地で行われた。入国禁止措置を受け、英議会は緊急審議を行った。


リケッツ卿は、任期1年目の米大統領が公式訪問に招待されるのは前例がなく、トランプ氏に「このような異例の名誉を受ける特別な資格」があるのか疑問があると指摘した。


リケッツ卿は、「彼がどんな大統領なのか分かるまで、招待するよう女王に助言するのを待つ方がずっと賢明だった。これで女王は非常に困難な立場におかれてしまった」と述べた。

  ロンドンの首相官邸の前で、トランプ米大統領の大統領令に抗議するデモが行われた

公式訪問の日程は明らかになっていないが、国賓はバッキンガム宮殿に女王の客として宿泊することが多い。


タイムズによると、バッキンガム宮殿は非公式に、女王が政治的行事に無理やり巻き込まれたような印象を与えてしまうのは反対だと、明確にしている。


首相官邸は30日、女王に代わりトランプ氏を招待することを、メイ首相は「非常に喜ばしく思っている」と述べた。


メイ首相に対しては、先週の訪米でトランプ氏と会談した際に、入国禁止措置について説明を受けていたのか明らかにするよう圧力がかかっている。


入国禁止の対象国はイラク、シリア、イラン、リビア、ソマリア、スーダン、イエメンの7カ国。「イスラム教徒の締め出し」だとの批判があるが、トランプ政権は否定している。


30日に下院で議員から質問を受けたボリス・ジョンソン外相は、メイ首相とトランプ大統領の間で交わされた「非公開の会話」についてはコメントしないと述べた。


メイ首相は先週末のトルコ訪問時に、トランプ大統領による入国禁止措置を強く非難するよう求められたものの、即座に批判せず、英国内で激しい反発が沸き起こっていた。


首相官邸はその後、メイ首相は入国禁止に「同意しない」ものの、米国の入国管理は米政府の問題だとする声明を出した。


英国各地でもトランプ氏に抗議 「沈黙は共犯」

2017年01月31日   BBC

ドナルド・トランプ米大統領が特定7カ国からの移民・難民受け入れを制限したことについて、英国では30日、ロンドンをはじめ複数の都市や町で大勢が抗議した。


テリーザ・メイ英首相は大統領令について「同意しない」と発言したものの、対応が不十分だと反発する人たちが首相官邸前に集まり、「恥を知れ」と繰り返した。現場の記者たちは数千人が集まっていたと報告している。


ロンドン以外でも、北部マンチェスターで約3000人が集まりトランプ氏に抗議したほか、グラスゴー、エジンバラ、カーディフ、ニューカッスル、シェフィールド、オックスフォード、ブライトン、グロスター、リーズ、ヨーク、リバプール、レスターなど、全国各地で抗議集会が開かれた。


27日にホワイトハウスを訪れトランプ氏就任後初の首脳会談に出席したメイ首相が、その際に大統領令の難民・移民規制について知らされていたかどうかも、問題となっている。


首相は首脳会談の後、エリザベス女王が今年中にトランプ氏を国賓として招待すると公表。トランプ氏はこれに応じた。


この公式訪問については、中止を求める請願が首相官邸サイトに29日に掲載され、下院審議を保証する10万人の署名にはすぐに達し、日本時間31日午後の時点ですでに160万人以上が署名した。


野党・労働党のジェレミー・コービン党首は、「ムスリム(イスラム教徒)を禁止し、難民や女性の権利を攻撃するという恥ずべき行為で、我々の共通価値観を痛めつける」トランプ氏は、「英国に歓迎すべきでない」と政府を批判した。


マンチェスターの抗議集会の組織に関わったクレア・ソロモンさんは、「人種差別で性差別の大統領を、どれほど嫌悪しているか」大勢は表現したかったのだと思うと話した。


「あの人と手をつないで、国賓として招待したテリーザ・メイは本当にみっともないと思う」


デモに初めて参加するためロンドン北東のエセックスからロンドンを訪れたジョシー・レビーさん(25)は、「自分はユダヤ人だから、難民を歓迎する国がなかったら私もここにいなかったと思うので、抗議に参加したかった。デモに参加してプラカードを作るだけの、些細なことに過ぎなくても、何もしない人になりたくなかった」と述べ、


レビーさんのプラカードには、「アンネ・フランクは今ごろボストンに暮らす87歳になれたかもしれないのに、査証(ビザ)が与えられなかった」と書かれていた。