北朝鮮、ICBM発射実験成功と発表
トランプ氏「中国が終わらせる」
【ソウル】北朝鮮の国営メディアは4日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に初めて成功したと発表した。米国に対する核攻撃
の脅威が大幅に高まったことになる。発表は米独立記念日の米国東部時間未明に行われた。
ミサイルは同日朝、日本海に向けて発射された。日本政府によると、日本の沿岸から200カイリの排他的経済水域(EEZ)内に落下
したとみられる。
韓国軍はミサイルが平壌の北にあるパンヒョン付近から現地時間4日午前9時10分に発射され、930キロ以上飛行したと発表。ハワ
イの米太平洋軍は着水までの飛行時間が37分だったとしている。北朝鮮は2011年末に権力を掌握した金正恩・朝鮮労働党委員長
の指導の下、ミサイル発射や核実験を加速させている。
ドナルド・トランプ米大統領は北朝鮮による発表前にツイッターで反応を示し、「北朝鮮がたった今、再びミサイルを発射した。こいつ
はもっと他にやることがないのだろうか? これ以上、韓国や日本が我慢し続けるとは信じがたい。もしかしたら中国が北朝鮮に対して
重大な行動に出て、このナンセンスを終わらせるかもしれない!」と投稿した。
日本の菅義偉官房長官は、ミサイルが日本の沿岸から200カイリの排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられると発表。昨年は
北朝鮮が発射したミサイルのうち4発が日本のEEZ内に落下した。
菅氏は米軍の発表と同じくミサイルが40分ほど飛行したと述べ、今年発射された他のミサイルと同様に高い角度で打ち上げられたこ
とを示唆した。高角発射により、北朝鮮は日本など隣国の上空を通過させずに飛行距離のより長いミサイルを実験できる。
ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究所大学院の北朝鮮サイト「38ノース(North)」が先月掲載した衛星画像には、北朝鮮が
ロケットエンジンの実験を行った形跡も見られた。一部アナリストは、このエンジンが大陸間弾道ミサイルにも利用できるものだとみて
いる。
韓国大統領官邸「青瓦台」の報道官は、4日のミサイル発射を受けて文在寅(ムン・ジェイン)大統領が国家安全保障会議の緊急招
集を命じたと発表した。