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シリア内戦の激戦地である北部アレッポ郊外で15日、住民らを乗せたバスの車列に対する爆弾攻撃があった。
在英「シリア人権監視団」は16日、爆発による死者が少なくとも126人になったと発表した。
うち60人以上は子どもだという。
バスには、反体制派の支配地域から政権側の支配地域まで避難しようとする住民らが乗っていた。
同監視団によると、死者数は増える可能性があるという。
犯行声明は今のところ出ていないが、政権側のメディアは、車を使った自爆攻撃と報じた。
ローマ法王フランシスコは16日、イースター(復活祭)のメッセージで、この襲撃を「恥ずべき」と非難した。
シリア北部で爆発43人死亡 住民移送のバス標的
2017年04月16日 02:19 SPUTNIK
内戦が続くシリアの北部アレッポ郊外で15日、反体制派に包囲されていた住民を政権側支配地域に移送するバ
スの車列近くで爆弾を積んだ自動車が爆発し、シリア人権監視団(英国)によると、少なくとも43人が死亡、多数
が負傷した。犯行声明などは出ておらず、動機や背景は不明。
アレッポ周辺では政権側と反体制派が、双方の包囲下にある住民数千人を相互に脱出させることで合意したが、実施
が難航し、住民を乗せた多数のバスがアレッポ郊外で待たされていた。
シリア国営メディアなどは、死傷者はさらに多数に上ると報じている。
シリアでは最近、政権側を支持しながら反体制派に包囲された北西部の2つの村の住民をアレッポの政権支配地域へ避難させ、同時に南西部で政権軍が包囲する反体制派の町2カ所から戦闘員や住民らを同市内の反体制派支配地域へ移すという「住民交換」の合意が成立。これに基づき、双方のバスの車列がそれぞれアレッポ近郊まで到達していた。
攻撃を受けた車列には、政権を支持するイスラム教シーア派の住民ら約5000人が乗っていた。子ども用食品の運送を装った車両が、給油所で爆発したという。
反体制派の有力組織「アフラル・シャーム」はツイッターで、車列通過ルートの警備にあたっていた同組織のメンバー数人が死亡したと発表し、犯人を調べていると述べた。
国営メディアによると、車列の移動はその後再開され、15日深夜には最初の一団がアレッポに到着。食料や医薬品が用意された仮設の避難所へ向かった。
これまでに犯行を認める声明は出ていない。
仏AFP通信によると、住民交換の合意はイランとカタールの仲介で成立した。
米国の非政府組織(NGO)「シリア系米国人医療協会(SAMS)」は、国連や国際社会が関与しない違法な「強制退去」が悲劇につながったとの見方を示し、国連は民間人保護の役割を放棄してはいけないと主張した。
イスラム過激派の犯行じゃないでしょうか。