<11/11 続報>
ボリビアのモラレス大統領、辞意表明 。軍と警察の要求受け
2019年11月11日 6:22 発信地:ラパス/ボリビア AFP
【11月11日 AFP】先月行われた大統領選で深刻な不正行為が見つかり大規模な抗議デモが起きている。
ボリビアで10日、エボ・モラレス(Evo Morales)大統領は辞意を表明した。自身の再選をめぐり
時には激しい抗議デモが3週間続き、軍と警察が同日、モラレス氏に辞任を要求していた。
モラレス氏はテレビ演説で、「私は大統領の職から辞する」と述べた。
同日には、複数の閣僚や高官が同氏への不支持を表明。激しい抗議デモが収まる兆しも見られない中、
ウィリアムズ・カリマン(Williams Kaliman)最高司令官は記者団に、「和平と安定の維持をもたらす
ため、わがボリビアのために、大統領に対し職を辞するよう要求する」と述べていた。
ボリビアのコチャバンバで辞任を表明するエボ・モラレス大統領。ボリビアのテレビの映像から(2019年11月9日公開)
ボリビアのラパスで、記者会見に臨む野党の大統領候補カルロス・メサ氏(2019年11月10日撮影)
ボリビアのラパスでエボ・モラレス大統領の辞任を祝う市民(2019年11月10日撮影)
警察精鋭部隊も反政府デモ、大統領府前の広場で持ち場放棄、ボリビア情勢緊迫
【11月10日 AFP】南米ボリビアで4選を目指す現職のエボ・モラレス(Evo Morales)大統領が
当選した大統領選(10月20日投票)で不正の疑いが浮上している中、国内の3都市で8日、警察の
精鋭部隊が反政府デモに加わった。これを受けて与党は、選挙結果を守るため政府所在地ラパス
(La Paz)の通りを占拠するよう支持者に呼び掛け、緊張が高まっている。
警察の造反は、中部コチャバンバ(Cochabamba)の特殊部隊「UTOP」から始まり、憲法上の
首都スクレと野党の牙城である東部サンタクルス(Santa Cruz)の部隊に広がった。
ボリビア初の先住民族出身の大統領であるモラレス氏は8日、「憲法秩序を損なう暴力集団が始めた
クーデターによって、わが国の民主主義が危険にさらされている」とツイッター(Twitter)に投稿。
UTOPの造反を非難した。
現地メディアによると、造反は夜間に他の都市にも拡大したが、ラパスではほとんど起きなかった。
しかし、モラレス政権にとって憂慮すべき兆候もある。ここ数週間ラパスの大統領府前にある
ムリーリョ広場(Plaza Murillo)を厳重に警備していたUTOP隊員が9日、反政府デモに連帯を示して
持ち場を放棄し、UTOP本部に戻ったのをAFP記者が目撃した。現在ムリーリョ広場を警備して
いるのは、少数の警察官のみとなっている。
モラレス大統領は9日、議会に議席を持つ野党各党に緊急対話を呼び掛けたが、大統領選に立候補
していたカルロス・メサ(Carlos Mesa)元大統領はその提案を即座に拒否した。
野党の指導者らは、警察の造反に軍も続くよう呼び掛けている。ハビエル・エデゥアルド・サバレタ・
ロペス(Javier Eduardo Zavaleta Lopez)国防相は、警察を鎮圧するため軍を送る計画はないと
述べた。
ボリビア中部コチャバンバで2019年11月8日に発生した警察の反政府デモに参加すると発表し、同国の政府所在地ラパスにある警察の特殊部隊「UTOP」本部の屋上でボリビア国旗を掲げる警察の特殊部隊「UTOP」の隊員ら(2019年11月9日撮影)
ボリビア中部コチャバンバで2019年11月8日に発生した警察の反政府デモに参加すると発表し、同国の政府所在地ラパスのムリーリョ広場から警察の特殊部隊「UTOP」の本部に戻るUTOPの隊員ら(2019年11月9日撮影)
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香港だけじゃない。世界でデモ急増
「反文在寅政権」を掲げる大規模デモ。ソウル中心部の青瓦台周辺を人の波が埋め尽くした=10月3日
ボリビア・ラパスで行われたエボ・モラレス大統領の対立候補の支持者による抗議デモで催涙ガスが充満する中を歩く機動隊員(2019年10月22日撮影)
イラクの首都バグダッドで行われた反政府デモ(2019年10月25日撮影)
レバノンの首都ベイルートで行われた抗議デモ(2019年10月20日撮影)
エクアドルの首都キトで行われた抗議デモの参加者(2019年10月12日撮影)
チリの首都サンティアゴのデモ(2019年10月25日撮影)