こどもの自尊心を傷つけてはいけない。
http://www.expressen.se/ledare/120414-forodmjuka-inte-barnen/
この問題はどこの国においても難しい問題になっていると思う。こどもの心を傷つけたり、こどもの自主性を否定したりしてはならないことは当然のことと考えることには何の異論もない。問題は、その子供が現在の状態になるまでに経験した様々なことを消去できないことである。それらの体験が子供の現在の行動や態度を形成しているのであるから、それらを無視して対処の方法を考えることは出来ない。が、それらを直視し、正確に把握したからといって、対処の方法が見つかるわけでもない。
私の考えでは、すべてはその子供が周囲の環境(人、物、文化と三分できる)に肯定的になっているか、否定的になっているかにかかっている。こどものこの二つの態度は、様々な条件によってもたらされるが、そこには非合理的な条件がかかわっていて、論理的に(或いは科学的に)とらえることはできない。強いて科学的であろうとすれば、確率をどこまで計算するか(確率モデルを発見するか)という方法しかないと思う。しかも、確率であるから、思い通りにいくこともいかないことも、単に確率でしか表現できない。
独りの人間はその人生を一回しか生きられないので、やり直しは絶対にきかない。問題の子供も、我々も同様に一回しか生きられない。これを前提にその子供を理解する以上に何かをしようというのはおそらく不可能である。はらはらしながらその子供を見ていくだけである。その子供が何かの拍子にその考え方を変えてくれるということを祈りつつ。
そして、これは子供だけのことではない。大の大人が欧州で、アフリカで、中東で、アジアで、南米で、北米で、世界中でしていることすべてにあてはまるということも理解しておきたい。