先日、現在開催中の”モネ展”をみて、
昔から好きな画家の絵画世界観で、ずいぶん前だけどパリ郊外の”ジブルニーのアトリエ”も
見に行ったときに感じた、ジブルニーのアトリエ付近で食事をしたが、太陽が照らす周囲の
植物、特に花が日本で見ている時とは全く異なる、色彩のハーモニーも本当に発光しているような、
美しい輝きを醸し出していたのを想い出した。パリにあるモネのオランジェリーの睡蓮も他の様々な
美術館にあるが、本当にすべてが生きている色彩を通じた存在を描きだしている。
ロンドンの”チャリング・クロス橋”
霧のなかにかすかに霞む画面にある”光は本当に美しく輝いている” 印象ではなく”ひかり”そのものと云える。
大きい画面ではないが、なんという美しい絵画世界だろう。言葉でも音や映像、身体表現、デジタルやバーチャル
でも決して表現できない美術という絵画世界の独自な表現と云える。それは何度見ても飽きないし見れば見るほど
奥深い世界観と広がりと琴線を震わす感動が存在しているからだ。
絵の具という物質をまったく感じない、モネという人の魂そのものとの一体感である世界観が、
まるで美しい心に響く、作家が捉えるある存在感をつたえてくる。作為も思惟もなくそこに存在するまばゆいばかりの
”ひかりそのもの”が存在している。まさに、聖書の【はじめに光あれ】のくだりを思い出した。
他にも現代画家である、マーク・ロスコや、好きな写真家のエドワード・スタイケンの写真なども展示している。
▶会場とつながる、美術情報センター(美術専門図書館+情報アーカイブ)では、スーラーのパリの画廊から刊行された
「デッサン画集」も展示中。
スーラーの本物のデッサンに興味がある人は、やはりパリを訪れてオルセーほか本物を見て欲しい。
本当に美しい木炭デッサンです。日本の美大受験の木炭デッサンとはまったく異なり、スーラーがたどり着いた美しい
色彩のハーモニーと光を表現する白色の扱いは、モネの光りそのものの白色と同質の世界観があります。
デッサンは目の前のものを写し取るのではなく、自分が表現したい内面の世界観への手がかりを紡ぐ作業と云えます。
その数々のドローイングは、後で”グランドジャットの日曜日”などの歴史的な作品へと結晶していきます。その
貴重な発想の直感的な断片を見ることは、とても楽しく心が豊かに平安に包まれる幸福な瞬間と云えますね。
■ 横浜美術館 ”モネ-それからの100年” 展
会期: 2018.7/14(土)より9/24(日)まで
時間: 10時から午後6時まで
・写真撮影は禁止 (会場内は無言で鑑賞の事
■横浜美術館 美術情報センター
図書館名
横浜美術館 美術情報センター
住所
神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目4-1
URL
http://yokohama.art.museum/research/cente
専門図書館見学記
https://www.jcross.com/plaza/report/libraryreport/post-43.html)
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