シリーズ特捜２４時間（ウソ）「送禮惹禍」謝礼習慣にひそむ危険．．．！

（東方日報　2000.07.11　A13　「[火因]酒萬元賄官　婦軽判緩刑」）


郭麗英さん（４８）は９７年１２月、香港人の夫と一緒に住むため子供を連れて移民してきた大陸出身の女性。しかし（郭さんの主張によると）夫が暴力をふるうため離婚を決意、ケースは裁判所の判断に委ねられることになった。

離婚調停の結果、昨年１１月、子供の扶養権は郭さんが獲得。郭さんは続く１２月２日、担当裁判官の元に慌しく駆け込むと「謝礼として」バッグを置き去った。中に入っていたのは「煙草（５５５）６箱、ブランデー（ヘネシー）３本、そして現金１万ドル」。

以下、贈賄罪で逮捕された郭さんの言い分でございます：

「あー？　だってさあ、おカミは裁判官にお金払うでしょうが。あたしゃ、お礼として母国（＝ここでは香港特別行政区の意」のお金を裁判官に払ったんだよ、何が悪いのさ！」

郭さんは小学校を出たきり正式な教育は受けておらず、大陸在住時代はお礼として茘枝（ライチ）を裁判官に渡すのが習慣だったと言う。

検察官「だってご主人があなたの言い分を取り消してもらうために１０万ドル払ったらどう思うの？」
郭さん「は？　何の話だい。あんた、アタシの亭主と浮気でもしたのかい？　何言ってんだよ全く、もしアンタが大陸に住んでたら死刑になっちまうよ！」

コーフンする郭さんに、裁判官は優しく尋ねるのであった。

裁判官「私はいい裁判官ですか？」
郭さん「そうだよ」
裁判官「じゃあ私があなたを有罪にしたら？　それでもいい裁判官ですか？」
郭さん「あたしゃ無実だよ！！」

．．．結局、香港の善き裁判官は、裁判官への賄賂はいけないと諭しつつも、郭さんに悪意がなかったこと、子供のことを考慮し、「禁固３か月、執行猶予１２か月」の温情判決を下した．．．

蛇足：iMailの記事では「煙草６箱ワイン３本現金１万ドル」となっております。