*敬称略 悪しからず
藤沢周平の武家もの作品で良く知られているのは「海坂藩」
現在では、庄内地方を舞台にしていることは、良く知られている。
藤澤「・・・海坂藩っていうのは、架空ですけどね、中味はどっち
かって言えば庄内藩のことを書いてるんですね。風景とかネ、
そういったものは」
「海坂って言うのはね、まるでこうなんて言うか、高貴な・・・
そういう俳句の同人誌がありましてネ、浜松の静岡のね、人たちが
やってるんですがね、そこの俳句に、若い頃出した事が有るので、
そこから拝借したんですけど、非常に、いい言葉ですよね。
あしび系統ですけど、そこから、“海坂藩”を作ったんですけどね。」
「・・鶴岡の出身ですけど、そのものズハリと言うのは、以前
に“又蔵の火”という庄内藩での出来事を書いていますけどね。
それで、荘内をモデルのようにして"海坂藩"を作ったわけです。」
"又蔵の火"初出誌 別冊文芸春秋125号 昭和48年9月
藤沢周平氏・・若いナ 46歳
直木賞受賞直後、人気作家になるまで、まだしばらく時が必要だった。