ＺＡＮＧＥ4 爆竹戦争

小3か小4の頃。
かねてより外交上、常に険悪なムードだった隣のＮ地区と
我がＳ高尾地区は交戦状態に陥った。
きっかけは些細なことだった。
（いつだって戦争の発端はそんなもんだ）

我が町の貴重な物資補給地点である雑貨屋、通称【店んち】に
敵対関係にあるＮ地区のクソガキが買い物に来ていた。
当時のガキはニホンザルとかチンピラ並の縄張り意識で活動していたものだから即、一発触発状態にｗ

爆竹戦争で決着を付けようじゃねーか、と戦線布告を受けた。
我が軍は少ない小遣いの総力を結集し、【店んち】で爆竹、ロケット花火、2Ｂ弾、スーパードラゴン、ねずみ花火等を買い集めた。
なぜか蛇花火も少し買ったｗ
小6のガキ大将に「ヘビ花火はいらねーだろｗｗｗ」と注意を受けた。
しかしこいつを束にして着火し、敵陣へ投げ込めば敵をかく乱できる、と誰かが主張したので少量仕入れた。
まぁ今思うとウケ狙いでもあったのだろう^^

決戦の場には我が軍のテリトリー、観窓寺が選ばれた。
（誰もその寺の正式名はしらなかったが今ネットで調べたｗ）
珠算塾も経営していたその寺の中庭は広く、石碑や寺の院門、巨木と
バリケードに使える施設が豊富に点在していた。
地の利は圧倒的に我が軍にあった。
万一敗走する事態になっても隣接する墓地に逃げ込める点も評価された。

この時、この戦場の寺は我が軍にとってOKINAWAであり
普天間であり、敗戦したら後がない万歳クリフでもあった。
そう。いきなり本土決戦である。

そして・・ついに火蓋は切られた！　開戦である。
挨拶がわりに敵陣へロケット花火を水平射撃で撃ち込む。
長く生きてきたがこの時より血沸き肉踊る興奮はいまだに経験していない。

～～つづく～～