フェルメール展
2019年2月16日〜5月12日
大阪市立美術館
関西地区に、フェルメール作品が初めてやってきたのは1969年1月。《ディアナとニンフたち》が東京展の後に京都にやってきたもの。2019年は、フェルメール作品の関西地区初上陸から50年にあたる。
その記念すべき年に、日本におけるフェルメール展発祥の地・大阪市立美術館において、初来日1点、関西初上陸1点を含む計6点が出品されるフェルメール大回顧展が開催されていることは、素晴らしいこと。
そこで、これまでのフェルメール作品の関西地区への出品状況を確認する。
2019.2時点
日本 関西
20展覧会 → 13展覧会
延べ38会場 → 延べ13会場
24作品 → 17作品
延べ43回 → 延べ25回
1 関西地区に来たことがあるが、東京地区には一度も来たことのない作品が1点。
《天秤を持つ女》
ワシントン・ナショナルギャラリー
フェルメール作品の最高傑作の一つ(私的にはベスト3入り)。2000年の日本初のフェルメール回顧展で初来日し、その後再来日していない。
2 関西地区に来たが、東京地区には寄らなかった日本出張が複数回ある作品が1点。
《恋文》
アムステルダム国立美術館
本作は、2000年、2005年、そして今回2019年と3回来日。2000年(東京・名古屋)を除くと、2005年が神戸のみ、今回2019年が大阪のみと、2回が関西地区限り。
以下、展覧会別・作品別に、関西地区におけるフェルメールの出品歴を記載する。
【関西地区での展覧会別】
<1:1点>
レンブラントとオランダ絵画巨匠展
1969年1月12日~3月2日
京都市美術館
(巡回:国立西洋美術館)
1)《ディアナとニンフたち》
マウリッツハイス王立美術館
<2:1点>
ドレスデン国立美術館所蔵
ヨーロッパ絵画名作展
1974年12月3日~75年1月26日
京都国立博物館
(巡回:国立西洋美術館)
2)《窓辺で手紙を読む女》
ドレスデン国立美術館
<3:1点>
ワシントン・ナショナル・ギャラリー展
1999年1月30日~4月4日
京都市美術館
(巡回: 東京都美術館)
3)《手紙を書く女》
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
<4:5点>
フェルメールとその時代
2000年4月4日~7月2日
大阪市立美術館
(巡回:なし)
4)《真珠の耳飾りの少女》
マウリッツハイス王立美術館
5)《天秤を持つ女》
ワシントン・ナショナルギャラリー
6)《地理学者》
シュテーデル美術館
7)《リュートを調弦する女》
メトロポリタン美術館
8)《聖女プラクセデス》
(当時)個人蔵
(現)個人蔵、国立西洋美術館寄託
<5:1点>
栄光のオランダ・フランドル絵画展
ウィーン美術史美術館所蔵
2004年7月17日~10月11日
神戸市立博物館
(巡回:東京都美術館)
9)《絵画芸術》
ウィーン美術史美術館
<6:1点>
ドレスデン国立美術館展
2005年3月8日~5月22日
兵庫県立美術館
(巡回: 国立西洋美術館)
2)《窓辺で手紙を読む女》
ドレスデン国立美術館
(関西2回目)
<7:1点>
オランダ絵画の黄金時代
アムステルダム国立美術館展
2005年10月25日~06年1月15日
兵庫県立美術館
(巡回:なし)
10)《恋文》
アムステルダム国立美術館
<8:1点>
ルーブル美術館展
-17世紀ヨーロッパ絵画
2009年6月30日~9月27日
京都市美術館
(巡回: 国立西洋美術館)
11)《レースを編む女》
ルーヴル美術館
<9:3点>
フェルメールからのラブレター展
2011年6月25日~10月16日
京都市美術館
(巡回:宮城県美術館、Bunkamuraザ・ミュージアム)
12)《手紙を読む青衣の女》
アムステルダム国立美術館
3)《手紙を書く女》
ワシントン・ナショナルギャラリー
(関西2回目)
13)《手紙を書く婦人と召使い》
アイルランド国立美術館
<10:2点>
マウリッツハイス美術館展
2012年9月29日~1月6日
神戸市立博物館
(巡回:東京都美術館)
1)《ディアナとニンフたち》
マウリッツ王立美術館
(関西2回目)
4)《真珠の耳飾りの少女》
マウリッツ王立美術館
(関西2回目)
<11:1点>
ルーヴル美術館展 日常を描く
ー風俗画に見るヨーロッパ絵画
2015年6月16日~9月27日
京都市美術館
(巡回:国立新美術館)
14)《天文学者》
ルーヴル美術館
<12:1点>
フェルメールとレンブラント
-17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち
2015年10月24日〜16年1月5日
京都市美術館
(巡回:森アーツセンターギャラリー、福島県立美術館)
15)《水差しを持つ女》
メトロポリタン美術館
<13:6点>
フェルメール展
2019年2月16日〜5月12日
大阪市立美術館
(巡回:)上野の森美術館
16)《マルタとマリアの家のキリスト》
スコットランド国立美術館
17)《取り持ち女》
ドレスデン国立美術館
7)《リュートを調弦する女》
メトロポリタン美術館
(関西2回目)
13)《手紙を書く婦人と召使い》
アイルランド国立美術館
(関西2回目)
10)《恋文》
アムステルダム国立美術館
(関西2回目)
*大阪展のみの出品
3)《手紙を書く女》
ワシントン・ナショナルギャラリー
(関西3回目)
【作品別】
1)ディアナとニンフたち(マウリッツハイス王立美)関西2回
・1968年 京都市美術館
・1968年 京都市美術館
・2012年 神戸市博物館
2)窓辺で手紙を読む女(ドレスデン国立美)関西2回
・1974年 京都国立博物館
2)窓辺で手紙を読む女(ドレスデン国立美)関西2回
・1974年 京都国立博物館
・2005年 兵庫県立美術館
3)手紙を書く女(ワシントン・ナショナルギャラリー)関西3回
・1999年 京都市美術館
・1999年 京都市美術館
・2011年 京都市美術館
・2018年 大阪市立美術館
4)真珠の耳飾りの少女(マウリッツハイス王立美)関西2回
・2000年 大阪市立美術館
・2000年 大阪市立美術館
・2012年 神戸市立博物館
5)天秤を持つ女(ワシントン・ナショナルギャラリー)
・2000年 大阪市立美術館
6)地理学者(シュテーデル美)
・2000年 大阪市立美術館
7)リュートを調弦する女(メトロポリタン美)関西2回
・2000年 大阪市立美術館
・2019年 大阪市立美術館
8)聖プラクセディス(個人蔵)
・2000年 大阪市立美術館
9)絵画芸術(ウィーン美術史美)
・2004年 神戸市立博物館
10)恋文(アムステルダム国立美)関西2回
・2005年 兵庫県立美術館
・2005年 兵庫県立美術館
・2019年 大阪市立美術館
12)手紙を読む青衣の女(アムステルダム国立美)
・2011年 京都市美術館
11)レースを編む女(ルーヴル美)
・2009年 京都市美術館
・2011年 京都市美術館
13)手紙を書く婦人と召使い(アイルランド・ナショナルギャラリー)関西2回
・2011年 京都市美術館
・2011年 京都市美術館
・2019年 大阪市立美術館
14)天文学者(ルーブル美)
・2015年 京都市美術館
14)天文学者(ルーブル美)
・2015年 京都市美術館
15)水差しを持つ女(メトロポリタン美)
・2016年 京都市美術館
16)マルタとマリアの家のキリスト(スコットランド・ナショナルギャラリー)
・2019年 大阪市立美術館
17)取り持ち女(ドレスデン国立美)
・2019年 大阪市立美術館
*来日経験があるのに関西地区には寄らなかった作品は7点。うち、2回来日したのに関西地区に寄らなかったのは2作品。3回以上来日したのに関西地区に寄らなかった作品はない。
参考:拙記事