江戸絵画に疎い私。
江戸絵画に対して最初に関心を抱いたのが、曽我蕭白と伊藤若冲。いわゆる「奇想」の画家。
2005年に京都で開催された曽我蕭白展はそれまで名前すら知らなかったのになぜかしらやたら気になり、ある日思い立って新幹線で日帰り(午前中は東京にいたので半日帰り)鑑賞に行きました。
伊藤若冲も最近の首都圏地区の展覧会には行っています。
一方、円山応挙に対しては、上記のような経緯から、彼ら「奇想」に相対する同時代の「正統派」の代表画家というイメージ。
いろいろな展覧会や常設展で応挙の名前は目にしてきましたが、素通りあるいは軽く流す程度でまともに鑑賞したことがありません。
とはいえ、「奇想」も「王道」があってこそ。いつかきちんと鑑賞したほうがいいのだろうな。
と思っていたところ、登場したのが三井記念美術館開館5周年記念特別展の「円山応挙-空間の創造」。
大きくない美術館なので、展示数は限定されるにせよ、名品が揃えられているに違いない。
早速行ってみました。
展示室1は、眼鏡絵。
レンズを通すと立体的に見えるというもの。肩透かし。
展示室4と7が、「らしい」絵画が並びます。
前期と後期で作品のほとんどが入れ替わるとのこと。
前期の主な作品は、
「重文 雲龍図屏風」(-)
「重文 雪梅図襖・壁貼付」(草堂寺)
「重文 松に孔雀図襖」(大乗寺)
「国宝 雪松図屏風」(三井記念美術館)
最後の2作品は通期展示。
キャプションを参考にして、眺めたのですが、う~ん。
よくみる屏風絵、襖絵。よさがよくわからない。
まあ面白かったのが、草堂寺の作品。
雪の部分は、地の紙。色は付けていないよう。
一方、太宗を占める余白の部分。雪と区別するため、薄~く色を付けているよう。
(と、他の観客が話してました。)
余白が多いからといって楽ができるわけではないのですね。一般的にそうなのかしら。
大乗寺の作品の松の描写が堂々としています。
応挙グループ総力を挙げての作品らしい。
三井記念美術館の作品は、キャプションが熱かったですけど。
まあ、慌てなくても、そのうちに感じることが出てくるかもしれない。
何も感じなくてもいいけど。くらいの気持ちで。
今後も機会があれば訪問してみることとします。