「週刊グレート・アーティスト」全100巻
同朋舎出版
刊行：1990（平成2）年2月〜1992（平成4）年2月
「分冊百科」である。
美術関係の「分冊百科」は、「分冊百科」の生みの親とされるデアゴスティーニのほか、朝日新聞出版、講談社、小学館などの大手出版社が日本・西洋いろいろな種類を出してきている。
その中で私が熱心に購入したのは、京都の中堅出版社であった同朋舎出版が（デアゴスティーニと業務提携し？）刊行した「週刊グレート・アーティスト」である。
毎週火曜日発売、１巻に１人の画家×99巻＋総索引の全100巻、各巻オールカラー36頁で500円（消費税3％含む）。
英国のMarshall Cavendish社が1985年に刊行を開始した「Great Artists of the Western World」全96巻の日本版となるようだ。
取り上げられた画家は、英国版どおり。それで、あまり馴染みのない画家、特に英国の画家が多く含まれるわけである。
日本版の制作にあたっては「文章を修正し、図版を取り換え、日本の読者に理解できるように時代背景や歴史考証などに手をかけ」るなど、相当の改訂を行ったらしい。
また、日本版は、英国版より４巻多い、つまり４人多くの画家を取り上げている。おそらく、最後の96〜99巻が日本版独自と思われる。いかにも日本で人気がありそうなフランスの画家４人である。
この「週刊グレート・アーティスト」は特大ヒットしたようだ。後続で日本美術を対象とする「週刊アーティスト・ジャパン」全60巻が刊行されている。
私が本書を知ったときは、全巻の刊行の終わりかけの頃で、全100巻から自分の関心に従い個別に吟味した結果、32冊を購入。ルネッサンス期の画家が多い一方、この巻を買っていないのに何故この巻は買ったのか、と今から考えれば不思議な選択も見られる。今更古書で買い足すつもりはないが、ローリーは気になるなあ。
以下、全100巻の画家。★印が私が購入した巻を示す。
1巻：ゴッホ
2巻：ルノワール
3巻：モネ
4巻：レオナルド・ダ・ヴィンチ★
5巻：ピカソ
6巻：セザンヌ
7巻：ロートレック
8巻：シャガール
9巻：ゴーギャン
10巻：ダリ
11巻：ドガ
12巻：マネ
13巻：スーラ
14巻：モディリアーニ
15巻：ルソー
16巻：ムンク
17巻：マティス
18巻：カンディンスキー
19巻：ルドン
20巻：クリムト
21巻：クレー
22巻：グウェン・ジョン
23巻：マルク★
24巻：ローリー
25巻：ボッチョーニ
26巻：マレーヴィチ★
27巻：スペンサー★
28巻：ミロ
29巻：グロッス
30巻：ノーラン
31巻：ホッパー
32巻：エドワード・バラ
33巻：リベーラ
34巻：ライリー
35巻：ジオット
36巻：ランブール兄弟★
37巻：マザッチオ★
38巻：ファン・エイク★
39巻：フラ・アンジェリコ★
40巻：ファン・デル・ウェイデン★
41巻：ボッティチェリ
42巻：ウッチェロ★
43巻：ピエロ・デラ・フランチェスカ★
44巻：マンテーニャ★
45巻：ボス★
46巻：ベリーニ★
47巻：グリューネヴァルト★
48巻：デューラー★
49巻：ラファエロ
50巻：ホルバイン★
51巻：ミケランジェロ
52巻：クラナハ★
53巻：ブリューゲル
54巻：ブロンズィーノ
55巻：ティツィアーノ
56巻：ティントレット★
57巻：エル・グレコ★
58巻：ヒリアード
59巻：カラッチ★
60巻：カラヴァッジオ★
61巻：ルーベンス
62巻：ヴァン・ダイク
63巻：ベラスケス
64巻：ハルス★
65巻：プッサン
66巻：クロード・ロラン
67巻：レンブラント
68巻：リリー
69巻：ロイスダール
70巻：フェルメール
71巻：ヴァトー
72巻：カナレット★
73巻：ティエポロ★
74巻：ホガース
75巻：シャルダン
76巻：ブーシェ
77巻：ウィルソン
78巻：ゲインズバラ
79巻：レノルズ
80巻：ライト・オブ・ダービー
81巻：ゴヤ
82巻：フラゴナール
83巻：スタッブス
84巻：ダヴィッド
85巻：カンスタブル
86巻：ブレイク★
87巻：フリードリヒ★
88巻：ターナー
89巻：アングル
90巻：ドラクロワ
91巻：クールベ★
92巻：ロセッティ★
93巻：ミレイ★
94巻：ホイッスラー★
95巻：サージェント
96巻：ボナール
97巻：デュフィ
98巻：コロー
99巻：ミレー
100巻：総索引★
本シリーズは、のちにデアゴスティーニから再刊行されている。
また、デアゴスティーニは1999-2000年に「週刊アート・ギャラリー」全100巻を刊行している。その内容は知らないが、同じように99人の画家（一部入れ替え）を取り上げた新シリーズのようである。