東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

国立西洋美の新収蔵作品を見る(2018.4)

2018年04月26日 | 国立西洋美術館常設展示
 
  昨年夏以来となる国立西洋美術館常設展の訪問。
 
  「新収蔵作品」と表示された作品を中心に見る。
 
  「新収蔵作品」と表示された作品は私の気づいた限りでは5点。うち、ドガ《舞台袖の3人の踊り子》は前回訪問時に見ているので、今回は4点を中心に見る。
 
 
 
ベルト・モリゾ(1841-95)
《黒いドレスの女性(観劇の前)》
1875年、57.3×30.7cm
2017年度購入
   1876年の第2回印象派展に出品されたと推測されている作品。パリで日本美術商をしていた林忠正の旧蔵品。
   観劇に出かけようとする若い女性のドレスの黒の描写が印象的な本作。そのドレスは、1875年頃に撮影されたモリゾ自身の肖像写真のドレスとほぼ同一であることから、モリゾ自身が持っていたものであると考えられているとのこと。
 
 
 
レオン・ボナ(1833-1922)
《ド・ラ・パヌーズ子爵夫人の肖像》
1879年、135×102cm
2015年度購入
   アカデミズム絵画の代表的な画家で、人気肖像画家として引く手あまたであったレオン・ボナ。
   モデルはオリアーヌ・マリー・ブランシュ・ド・ラ・パヌーズ子爵夫人(1835–1885)、44歳頃の肖像である。
   なお、国立西洋美術館は、2015年に本作を含む計5点のレオン・ボナ油彩画を購入したようだ。5点を並べる機会を設けて欲しい。
  
 
 
 
テオドール・シャセリオー(1819-51)
《アクタイオンに驚くディアナ》
1840年、55×74cm
2017年度購入
   シャセリオー21歳の作品。2017年の国立西洋美術館「シャセリオー展」に出品されており、その時の所蔵は個人コレクションとなっていた。展覧会終了後に購入となったらしい。
 
 
 
ラファエル・コラン(1850-1916)
《詩》
《楽》
1899年、
217×135cm、210×135cm
2015年度購入
   2017年4〜9月に福島と秋田で開催の「国立西洋美術館所蔵  ミューズ(芸術の女神):まなざしの先の女性たち」展が購入後初公開の場であったらしい。黒田清輝を指導したことで日本では著名な画家である。
 
 
 
   また、京都国立近代美術館寄託のモネの作品2点が特別展示されている(写真撮影は不可)。
 
モネ
《春、エプト川の柳》
1885年、64.7x81.3cm
 
モネ
《積み藁、ジヴェルニー、朝の印象》
1889年、65.1x92.1cm
 
   国立西洋美術館サイトによると、この特別展示は、5/27まで。
 


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