武士と絵画
宮本武蔵から渡辺崋山、浦上玉堂まで
2024年1月6日〜3月3日
千葉市美術館
千葉市美術館の収蔵作品による小特集「武士と絵画」を見る。
企画展「サムライ、浮世絵師になる!鳥文斎栄之展」の関連企画展である。
伝宮本武蔵、海北友松から小林清親まで、 “描いた武士” による作品が40点強並ぶ。
お目当ては、「佐藤一斎像画稿」。
渡辺崋山(1793-1841)
《佐藤一斎像画稿 第三〜第七》
1821年、西谷コレクション(寄贈)
華山の儒学の師、幕府儒官の佐藤一斎(1772-1859)の50歳の肖像の画稿。
十数度の画稿を経て完成した作品は、東京国立博物館に所蔵されている(私的には未見)。
華山の弟子である椿椿山(1801-54)は、一斎の70歳の肖像、および80歳の肖像を描いている。
いずれも、7歳年下の妻の肖像との双幅画。
いずれも東京国立博物館の所蔵であるが、私的には所蔵館で見たことはなく、2023年の板橋区立美術館「椿椿山展」で見ている。
10年の月日の経過が、その表情や皺などにより伺われて、ただ見つめるばかりであった。
以下画像(本展非出品)。
出典:ColBase(https://colbase.nich.go.jp)
椿椿山
《佐藤一斎(七十歳)夫妻像》
1841年、東京国立博物館
椿椿山
《佐藤一斎夫妻像(一斎八十歳)》
1851年、東京国立博物館
いずれも視線を落とした姿の妻は、この時代の夫妻像なのだろう。
東博で、次にこれらの肖像画が展示される機会があれば、逃さないようにしたい。
お目当て以外は軽く見るなかで、ぶっ飛んだ作品が。
三代将軍徳川家光筆と伝わる《墨絵 子供遊図》。何故かとても小さく描かれた11人の子供たち…。下賜された家臣の反応が気になります。一度見たら忘れられない強烈なインパクトを放つ「画伯」の作品をぜひ会場でご覧ください。コレクション展「江戸絵画と笑おう」は9/20まで!https://t.co/15jG0djCMu pic.twitter.com/qc6qQ31Apl
— 千葉市美術館 (@ccma_jp) September 1, 2021
江戸幕府の第3代将軍徳川家光の筆(ただし「伝」)、《墨絵 子供遊図》。
画面左下のみに描かれた11人の子どもたち。
その小ささ、1対10の配置、なんとも不思議。
どんな遊びなのだろう。
サッカーなのかなあ。