三遊亭圓朝コレクション・幽霊画展
2013年8月1日~31日
台東区谷中・全生庵
横浜・そごう美術館「福岡市博物館所蔵 幽霊・妖怪画大全集」を鑑賞。
さらに、幽霊画を求めて。
向かった先は、台東区谷中の全生庵。
毎年8月の1ヶ月間、三遊亭圓朝コレクション・幽霊画が虫干を兼ねて公開される。
10時から17時まで。期間中休みはないようだ。
私にとっては、2年連続4回目の訪問となる。
全生庵は、全50幅の幽霊画を所蔵しているらしいが、訪問時の展示数は38幅。ちなみに、昨年訪問時も38幅だった。
本コレクションに関しては、ちくま学芸文庫から「幽霊名画集」(辻惟雄監修)が出版されている。
同本をもとに、今回展示されていなかった12幅を確認すると、
5, 6, 8, 10,12,17,18,28,33,34,49,50
(同本の図版番号)となる(ただし、私の記憶違いがあるかもしれない)。
これら12幅は、残りの期間に、入れ替え展示がなされるのだろうか。
なお、昨年展示されていなかった高橋由一作の幽霊画は、今回展示されていた。
今回印象に残ったのは、「幽霊・妖怪画大全集」で印象に残った画家の筆による作品。
具体的には、
円山応挙≪幽霊画≫。
ぱっと見、福岡市博物館所蔵と全く同じ。奇麗なおねえさん。
ただ、全生庵所蔵作は、腰から下の途切れかたが唐突なような気がする。
河鍋暁斎≪幽霊図≫。
福岡市博物館所蔵の作品は強烈であったが、本作は随分とおとなしい。
キャプションにもあったが、「恨めしさ」より「諦念」を思わせる描写。
訪問したのは16時少し前。先客は3名。男性と女子高生二人組。
エアコンの音が鳴り響くなか、私も鑑賞を開始する。
そのうち、つまらぬ思いが浮かぶ。
閉室まで1時間を切った。この先、新たな訪問客はいないだろう。
幽霊画だけに、一番最後になりたくないなあ。係員はいるとはいえ、最後の一人になるのは避けたい。
先客たちは、熱心に鑑賞している。
直ちに一人残される状況になることはなさそうだ、と安心して鑑賞する。
やがて、女子高生二人組が退出する。残る男性は、熱心に鑑賞を続けている。
頃合いを見て、退出した。
30分強の鑑賞時間。充分鑑賞でき、かつ、一人残されることにならなくてよかった。男性の方ありがとうございます。
門を出る際、入れ替わりに年配の夫婦が入ってきた。
結構ぎりぎりの時間まで訪問客が来るものだ。
さらに、幽霊画を求めて。
一度見たいと思っているのは、大阪市平野区にある大念仏寺の幽霊画。
全12点の絵が、毎年8月の第四日曜日に限り公開されるのだそうだ。
「幽霊・妖怪画大全集」の前の巡回地大阪では、特別ゲストとして4点出品されていたとのこと。
次の関西プチ旅行は、そのタイミングとも思ったが、厳しい。
来年以降は何とかしたいところ。