東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

国宝《伴大納言絵巻》上巻(出光美術館)

2016年05月01日 | 展覧会(日本美術)

美の祝典
第1部-やまと絵の四季
2016年4月9日~5月8日
出光美術館


   10年ぶりの公開、国宝《伴大納言絵巻》。上中下3巻を1巻ずつ3回に分けて公開する開館50周年企画。
   上巻展示期間(~5/8)に訪問する。

 

   右から。

   火事発生を知り、現場に急ぐ検非違使の役人たち。


   炎上する応天門の風下で、降りかかる火の粉から逃げ惑う、あるいは火の粉を避けながら火事を見物する庶民系群衆。


   炎上する応天門。


   炎上する応天門の風上で、なごやかに火事を見物する貴族系群衆。


   ただ一人、炎上する応天門を遠く離れたところから眺めているかのように立つ後姿の男。(この男が誰なのか、議論の的。)


   清涼殿広廂に控える人物。
   清涼殿で清和天皇に対面する藤原良房。


 

   以上で上巻終わり。
   炎上する応天門の炎、逃げ惑う群衆あたりが興味深い。
   ありがたいことに混雑には程遠い状況だったので、何度か列に並んでじっくりと眺める。


   本展第1部のテーマは、「やまと絵」だった。
   《伴大納言絵巻》上巻に集中してしまい、他の27作品は一瞥程度で終わってしまった。強いて言えば《十王地獄図》双幅の地獄風景を眺めた程度。


   日本の伝統美を象徴する鮮やかな色彩と、やわらかな造形が織りなす「やまと絵」は、古来、宮廷文化に導かれながら発展してきました。とくに四季折々に移ろう山景や樹木の装い、そして野に会する花鳥たちの表情は、いつの世の人々にも愛され、絵に描かれることで独自の情緒や典雅な美意識を伝え遺してきました。優れた画家たちの手によって制作された、時代を代表する数々の名品を特集展示する本展では、重要文化財の「絵因果経」(奈良時代)や「真言八祖行状図」(平安時代)、「四季花木図屏風」(室町時代)をはじめとし、出光コレクションが誇る「やまと絵」の華麗なる展開をご紹介します。


   出品リストが不思議。3ページ目だけ作品Noが付いていて、1,2,4ページ目にはない。何か意図があるのか。


   窓口でチケットを購入すると、来年3月まで使える「ご優待割引券」をもらう。500円引き(一般料金だと半額)になる。この割引券をもって、第2部(5/13~)の《伴大納言絵巻》中巻を観に行くつもり。今回と同じような混み具合だと助かるのだが。



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