ピカソ、天才の秘密
2016年4月9日~7月3日
あべのハルカス美術館
約5ヶ月ぶりの関西プチ美術旅行を敢行(続き)。
奈良国立博物館に2時間半も滞在した私。バスでJR奈良駅へ、JR大和路線で天王寺駅へ、あべのハルカス美術館を初訪問する。時間の関係で30分限りの鑑賞である。
美術館は16階にあると初めて知る。損保ジャパン美や森美のような上階かと思い込んでいた。同階に無料の展望台、高さ80m。有料だと、高さ3倍、展望360度になるらしい。
国内過去最大。「青の時代」「バラ色の時代」の油彩8点が集結!
フェルメールやカラヴァッジョなら実感できるけれど、ピカソについては、それがどのくらい凄いことなのかわからない。メインビジュアルのワシントン・ナショナル・ギャラリー蔵《扇子を持つ女》が本展の肝となるらしい。
入場後最初の作品は、意外にも、青でもバラ色でもなく、キュビズム。
《裸婦》1909-10年、オルブライト=ノックス・アート・ギャラリー蔵。
一瞬困惑するが、この1点を過ぎると、作品は章立てどおり時系列に並ぶ。
第1章「少年時代 1894-1901年」は、青 以前の時代だが、ほぼスルーさせていただく。が、スイス勢の2点、《教会の前》1901/02年、ビュールレ・コレクション財団蔵と、《母と子》1901年、ベルン美蔵はチェックする。
次に、メインその1の第2章「青の時代 1901-04」。
《鼻眼鏡をかけたサバルテスの肖像》
1901年
バルセロナ・ピカソ美術館
《サバスティア・ジュニェンの肖像》
1903年頃
《スープ》
1902年
アート・ギャラリー・オンタリオ
《海辺の人物》
1903年
スミス・カレッジ美術館
《青い肩かけの女》
1902年
愛知県立美術館
「青の時代」の油彩5点が連続して並ぶ。稚拙な感じの《スープ》が一番好みかな、と思いつつ、次に展示の、この時代の版画の代表作とされる《貧しき食事》にも感心する。
メインその2は、第3章「バラ色の時代 1905-1906」
《扇子を持つ女》
1905年
ワシントン・ナショナル・ギャラリー
《パンを頭にのせた女》
1906年
フィラデルフィア美術館
《裸の少年》
1906年
パリ国立ピカソ美術館
「バラ色の時代」の油彩は3点。
《扇子を持つ女》は、さすがの作品。ぱっと見、衣装の色から「青の時代」かと思いこんでいたが、肌の色や画面の雰囲気は「バラ色の時代」。女性のポーズは、エジプトやイベリアなど古代地中海美術からの影響だという。
第4章「キュビズムとその後 1907-1920s」はスルー。
30分の限られた時間で、「青の時代」「バラ色の時代」の油彩8点を中心に鑑賞して退館。
以上で今回の関西プチ美術旅行は終了し、主目的地に向かう。
左京区さんに教えていただいた京都のルノワール展と神戸の鶴亭展も気になる。
5月中にもう一度関西プチ美術旅行ができないか画策中。