東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

アメリカのピエロ・デッラ・フランチェスカ

2014年08月04日 | 西洋美術・各国美術

Piero della Francesca in America
2013年2月12日~5月19日
THE FRICK COLLECTION, NY

 アメリカに所蔵されるピエロ作品は、次の7点。

1)ヘラクレス
 イザベラ・ステュアート・ガードナー美術館、ボストン
2~5)サン・タゴスティーノ祭壇画のパネル
 ・福音書家ヨハネ
 ・キリストの磔刑
 ・聖女モニカ
 ・アウグスティノ会の聖人
  フリックコレクション、ニューヨーク
6)サン・タゴスティーノ祭壇画のパネル
 ・聖女アポッローニア
  ワシントン・ナショナル・ギャラリー
7)ウィリアムズタウンの聖母
  クラーク・アート・インスティテュート、ウィリアムタウン

 そのうち、1≪ヘラクレス≫を除き、その代わりに(ではないだろうが)、リスボン国立美術館の≪サン・タゴスティーノ祭壇画≫のパネル≪聖アウグスティヌス≫を招聘し、全7点で2013年に開催されたのが、ニューヨーク・フリックコレクションの「アメリカのピエロ・デッラ・フランチェスカ」展。

 HPでバーチャル展示室を見ることができる。
 円形の1室に、全7点のほか、≪サン・タゴスティーノ祭壇画≫の復元図が展示されている。

 ≪サン・タゴスティーノ祭壇画≫のパネルは現存8点。うち6点が並ぶ。
 残り2点は、ロンドン・ナショナル・ギャラリーの≪大天使ミカエル≫とミラノのポルディ・ペッツォーリ美術館の≪聖ニコラ・ダ・トレンティーノ≫である。

 そして、≪ウィリアムズタウンの聖母≫。
 所有は、昨年、東京・神戸を巡回し、ルノワールをはじめとする印象派の名品たちを見せてくれた「クラーク・コレクション」展の、クラーク美術館である。
 ピエロ晩年の作とされる。
 19世紀に美術市場に登場して初めてその存在を知られ、1835年に英国へ。1914年にクラーク氏が購入しアメリカへ。1955年に一般公開されるまで、幻の作品であったらしい。




 なお、2014年にも、NY・メトロポリタン美術館でピエロ展が開催されている。

Piero della Francesca - Personal Encounters
2014年1月14日~3月30日
メトロポリタン美術館

展示は4点。

1:聖ヒエロニムスと寄進者
 ヴェネツィア・アカデミア美
2:聖ヒエロニムス
 ベルリン美
3:聖母子
 個人蔵
4:セニガッリアの聖母
 ウルビーノ・マルケ国立美

≪セニガッリアの聖母≫は、その前にボストンにも旅している。

Visiting Masterpiece: Piero della Francesca's Senigallia Madonna
An Italian Treasure, Stolen and Recovered
2013年9月13日~2014年1月6日
ボストン美術館

うらやましい限り。日本にも来てほしい。



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