東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

ボストン美術館展(3回目)

2010年05月31日 | 展覧会(西洋美術)
「オルセー美術館展2010」で後期印象派を堪能した翌日、やっぱりオールドマスターも味わいたいと、「ボストン美術館展」を再々訪しました。

レンブラント、ベラスケス・ムリーリョ等のスペイン絵画、フランチェスコ・デル・カイロ等のイタリア絵画を堪能しました。

気付いた点。

1 出品作リストがついに登場。
 2回目(GW直後)にはなかった出品作リストが登場してます。
 入口はいってすぐ、音声ガイド貸出場より手前にリストを置いた台がありました。
 全80作品の作家名、国籍、生没年、作品名、制作年が記載されています。

2 詳細説明のキャプションがさらに減少。
 2回目(GW直後)よりさらに減少。例えば第1室ではレンブラントとベラスケス・マネ以外はすべて撤去。その代り、会場内に置かれた図録の数は増えたかもしれない。

3 レンブラントの全身肖像画
 今回レンブラントを眺めていて、ふと思いました。
 全身肖像画は半身肖像画より費用がかかる → サイズが大きくなるためか → 同じ全身肖像画でも立像と座像ではサイズが異なるのではないか、→ 費用が低く済む座像のほうが立像より多いのではないか。
私が手元の画集で確認したレンブラントの全身肖像画、3対+2枚を改めて確認です。
 
<今回展示:ボストン美術館(1634年)> 
→ 座像
・夫:Johannes Elison (53歳) 173.0㎝×124.0㎝
・妻:Maria Bockenolle(?) 176.5㎝×124.0㎝

他の2対
<パリ個人蔵(1634年)> 
→ 立像
・夫:Maerten Soolomans(21歳) 209.8㎝×134.8㎝
・妻:Oopjen Coppit(23歳)  209.4㎝×134.3㎝

<ロンドン、ウォレス・コレクション(1634年)> 
→ 座像(ただし子供は立像)
・夫:Jan Pellicorne(37歳)とその息子  155.0㎝×122.5㎝
・妻:Susanna van Collen(28歳)とその娘 155.0㎝×122.5㎝

全身肖像画だが、対の作品でないもの
<カッセル美術館(1639年)>
→ 立像
・男:Andries de Graeff(28歳) 200.0㎝×124.2㎝ 

1枚に夫婦が描かれているもの
<ボストン、イザベラ・スチュアート・ガードナー美術館(1633年)>
→ 夫が立像、妻が座像
・夫:Jan Pietersz.Bruyningh (34歳) 131.5㎝×106.5㎝
・妻:Hillegont Pieters Moutmaker(34歳)

母数が少ないためか偏りは出ず。他の画家もあわせてみる必要があるようです。

ところで、レンブラントといえば、来年3月のBunkamuraのシュテーデル美術館展は、フェルメールが主役ではありますが、レンブラントも来るとあります。2002年の「大レンブラント展」で来日した大作「目を潰されるサムソン」が再来日してくれればなあ、と期待しているのですが、どうなのでしょうか。


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