東京でカラヴァッジョ 日記

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「石岡瑛子 グラフィックデザインはサバイブできるか」(ギンザ・グラフィック・ギャラリー)

2021年02月08日 | 展覧会(その他)
SURVIVE - EIKO ISHIOKA
石岡瑛子  グラフィックデザインはサバイブできるか
2020年12月4日~2021年3月19日
   前期 {広告・キャンペーン}
      2020年12月4日〜2021年1月23日
   後期 {グラフィック・アート}
      2021年2月3日〜3月19日
ギンザ・グラフィック・ギャラリー
 
 
   石岡瑛子(1938〜2012)。
   東京都現代美術館での大規模回顧展(〜2/14)に加えて、ギンザ・グラフィック・ギャラリー(GGG)においても回顧展が開催中。
 
    GGGの回顧展は、石岡のデビューから1980年代のニューヨークへ渡るまでの日本の仕事に焦点をあてる。
 
   前後期の2期制。
   前期は資生堂、パルコ、角川文庫の広告ポスターを中心とした展示。
   後期は映画・演劇・展覧会などのポスターやグラフィック・アートを中心とした展示。
    前期(ブログ記事にせず)に引き続き、後期を訪問。
 
 
    石岡が亡くなる半年前のラストインタビュー「グラフィックはサバイブできるか」における生の声を浴びながら、特に見た展示2選。
 
 
『肖像神話   迷宮の画家   タマラ・ド・レンピッカ』(PARCO  VIEW  10)
1980年、PARCO出版
   私は企画から、取材、制作のすべてに関わって、この1冊を演出した。そこまで徹底的に中身に関わることで、はじめて自分の価値観を本という形で観客に伝えることが出来る。『肖像神話   タマラ・ド・レンピッカとの5日間』というタイトルで40枚の原稿を書き、『タマラ・ド・レンピッカの仕事』でタマラの仕事を書き、『タマラ・ド・レンピッカの光と影』で五木寛之と対談し、徹底的に中身づくりにのめり込み、その上でブックデザインに取り掛かった。私が意図したのは、画集であると同時に、ひとりの女の生涯のドキュメンタリーだった。
   2010年のBunkamuraザ・ミュージアムでの回顧展「美しき挑発  レンピッカ展」にて初めてレンピッカ作品を見たが、それ以降は1点のみと鑑賞機会に恵まれない。もう一度まとめて見たい画家。
 
 
 
「映像と肉体の意志   レニ・リーフェンシュタール展」
1991年、Bunkamuraザ・ミュージアム
   この展覧会の構想として、私はミュージアムの空間をいくつかに区切ることをやめ、ひとつの巨大な空間として使用することで、レニの人生が、とてつもないスケールとドラマで展開することを考えた。そしてその巨大空間をいったん真っ暗にしてしまう。つまり、舞台の暗転と同じような状態を創りだした。その空間に、レニの人生の経過と、表現者としての仕事をおりこんで、巨大なうねる川のように組み立てた。その川は会場一杯に蛇行していく。(中略)つまり会場にはいると、観客は闇の中に消え、レニの人生と作品の蛇行する川だけが、くっきりと闇の中に浮かび上がる仕掛けである。
 
 
   ダンサーであり、女優であり、映画監督であり、写真家であり、世界最年長のダイバーであったレニ・リーフェンシュタール(1902〜2003)は、101歳まで生きた方であるが、1991年の展覧会時には89歳で来日されたようである。
 
 
   本展は入場無料。開館時間は11時〜19時で、日曜・祝日は休館。
   私の入館時は入場制限はなかったが、退館時には、館外に入場待ち列ができていたほか、館内では地下展示室への入室が整理券制で制限され、1階展示室がその待合室のようになっており、一度1階展示室に戻ると地下展示室に戻りづらい状況になっていた。


2 コメント

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鮮やかな女性たち (てんちゃん)
2021-02-08 15:35:21
3人の女性とも、ずばずばと時代を切り裂いた女性ですね。
男社会のなかに、独立峰のように聳え立っている感じです。
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Unknown ()
2021-02-09 21:31:20
てんちゃん 様
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおりなのでしようね。ただ、レンピッカに関しては、彼女が何に惹かれたのか、気になるところです。
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