篠山紀信展「快楽の館」
2016年9月3日~2017年1月9日
原美術館
会期も終盤となった篠山紀信展を見に、実に久々に原美術館を訪問する。たぶん2007年以来の訪問。
ヌード写真の展覧会。
面白いのは、ヌード写真を撮影した場所で見せていることに伴う不思議感。
特にギャラリー1や廊下・階段のヌード写真は、撮影現場のすぐ隣りに展示してあって、写真とモデルのいない現場を見比べつつ、この空間でこの姿勢をとか、これだけの空間でよくこれだけの写真をとか、つまらぬことを思う。
衝撃?なのは、裸の女性たちが戯れている後景に、美術館の女性職員が受付に立っている写真。
なんと!その女性職員が写真と同じように受付に立っている。写真とモデルはいないけど女性職員がいる現場を何度か見比べてしまう。
たいへんですね。写真ではモデルと視線を交わすことなく、現場では入場券販売時以外に鑑賞者の方に視線を向けることなく。だから近似の表情になるのか。たいへんですね。
森村泰昌、宮島達男、奈良美智などの常設展示作品とモデルとのコラボレーション写真も面白い(けど、常設展示作品自体はピンとこない)。
写真77点の展示。ひととおり見るだけなら30分の所要時間か。
本展は、12/26〜1/4は年末年始休館。