題名は忘れましたが、昔観た映画の中で「男はこだわることにこだわる」と言うナレーションがありました。
その通り、
〇〇はこうあるべきだとか、〇〇は絶対これだとか。兎に角頭が固くて、なかなか竹のようにしなやかな考えにはなりません。
先日見た映画『ツレがうつになりまして。』でも、夫・ツレは、冷蔵庫の中のパックの並びや、ネクタイにこだわり、曜日ごとに締めるネクタイを決めていました。
物事が決めた通り進んでいる間はいいのですが、一旦狂い出すと、そのこだわりから抜け出せなくなり、自分を責めるようになります。
毎朝、決められ時間に起き、決められた道順で駅まで行き、決められた電車の決められた車両のドアから乗車し、到着駅でも同じように会社に着く。
今になって思えばこんな行動をほぼ毎日繰り返していました。
決めているのはもちろん自分、いろんなことにこだわって自分で自分を縛っていました。
でも、世の中、全てが決められた通りに進むとは限りません。いつも通る道が工事中で通れないかもしれないし、事故で電車が遅れることも多々あります。一寸先は闇とまでは言いませんが、何が起きるかわかりません。
定年後のことを考える頃にカウンセリングを学ぶ機会があり、こだわらない生き方を知りました。通勤でも、偶には違った道を通るとまた違った景色が見えました。あゝこのお家にはこんな素敵なお花があるんだ、と余裕もちょっぴり生まれました。
また何事に対しても、まぁいいか、と少し逃げ道を作るれるようにもなりました。
いつも遊んでいる位置情報ゲーム「ポケモンGO」に「マーイーカ」というイカのポケモンがいます。
きっと「まぁ、いいかぁ」から取ったんでしようね。ネーミングの妙にいつも笑ってしまいます。
何となく投げやり的で、諦めていると思うかもしれませんが、別に「諦める」わけではありません。
こだわって悩んでみてもなんの解決にもなりませんので、どこかで「まぁいいか」とけりをつかなくて前に進めません。
仏教では、「諦める」と言う言葉には「物事を明らかにする」という意味もあるそうです。問題が何なのかが明らかになったら、悩んでも仕方がないので、思うても詮無きことは思わず、と。
定年になり、もうすっかり翁になりましたので、今は何事もマーイーカと自分に言い聞かせています。それで結構気が楽になります。
少し煮詰まったかなぁと思ったら、マーイーカと自分に言い聞かせると肩の力が抜けて気が楽になりますよ。お試しあれ。
いつもの戯言です。ご放念ください。
終わり