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シンガポール個人所得税の基本規定

2020-12-02 | 税制

シンガポールは世界で最も税率が低い国の一つであり、タックスヘイブン(租税回避地)と言われます。シンガポールは低い税率及び税収優遇政策、及び安全で安定した居住環境のおかげで、人気のある海外投資先及び移民先になっています。シンガポールでは法人税率が最高17%であり、個人所得税の最高税率が22%であり、且つキャピタルゲイン税及び相続税がありません。

 

1. 課税の原則

 

シンガポールの税制は属地主義を採用しています。シンガポールの所得税法に基づき、個人がシンガポールで発生した又はシンガポールから得た、またはシンガポールで受け取った・受け取ったとみなされる収入は、シンガポールの所得に該当し、シンガポールで確定申告を行う必要があります。逆に言えば、シンガポール国外で得た、または受け取った・受け取ったとみなされる収入は、シンガポールで課税の対象になりません。

 

上記の原則により、シンガポール国内でサービスを提供することにより得た収入は、シンガポール源泉所得となります。即ち個人がシンガポール居住者であるかどうかにかかわらず、シンガポール国内または海外で支払われる所得であるかどうかにかかわらず、シンガポールでサービスを提供する期間で得た所得に対する確定申告・納税を行う必要があります。一方、個人が海外で得た所得はシンガポールでの課税対象になりませんが、国内のパートナーシップ企業を通じて獲得した取得は課税免除に該当しなく、課税の対象になります。 

 

2. 賦課年度

 

シンガポールの賦課年度は毎年1月1日から12月31日までです。納税者は賦課年度中に得た所得に対して、賦課年度終了後翌年3月1日から4月18日までの間に確定申告を行わなければなりません。

 

3. 賦課の範囲

 

シンガポールの所得税法により、以下の個人所得に対して所得税を納付する必要があります。

(1) 給与所得

(2) 事業所得、コミッション、及びフリーランスの報酬

(3) 投資所得(不動産投資の家賃収入など)

(4) その他所得(年金、特許使用料、宝くじの当選金又は投資信託の収入など)

 

上述に述べられている個人所得の形式は現金、実物、有価証券、仮想通貨、株式及びその他の経済的な利益を含みます。現物給与とは被雇用者がシンガポールにおいて雇用主から受けた収益または利益です。シンガポールの所得税法に基づき、特定の現物給与は課税対象に該当します。通常、現物給与は相応する特別な減免規定がありますので、比較的低い所得税率が適用されます(例えば、雇用主が提供する車両及び住宅など)。

 

4. 申告義務

 

前賦課年度に課税所得を得た納税義務者は、指定された期間内に内国歳入庁に対して確定申告を行う必要があります。当該年度の収入は20,000シンガポールドル(以下、Sドル)を超えていないことにより納税不要でも、申告が義務付けられます。内国歳入庁から申告不要通知を受け取った場合は別です。


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