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ファイナンスリースに係る税務について

2022-01-28 | 税制

ファイナンスリースとは、資金調達と物件調達、及び貿易と技術革新を統合する新たな金融の手段です。ファイナンスリースは、企業に対して信用保証の要件が低く、借金より制限が少ないため、資本調達を行おうとする中小企業により相応しいです。

 

  1. ファイナンスリースによる売上の計算

 

1.1   人民銀行、銀監会又は商務部によって承認されたパイロットプログラム対象納税者

 

取得した全ての金額及び価格外費用から借金利息(外貨建て借金や人民元建て借金の利息を含む)、債券利息及び車両購入税を控除した残額を売上とします。

 

1.2   商務部が指定した省級商務管轄部門、国家経済技術開発区によって承認されたパイロットプログラム対象納税者

 

2016年5月1日後払込資本が1.7億元を達する場合は、達する月から売上を1.1のように計算します。2016年5月1日後払込資本が1.7億元を達しませんが、登録資本が1.7億元を達する場合は、2016年8月1日後に行われたファイナンスリースによる全ての金額及び価格外費用を売上とします。

 

  1. ファイナンスリースに係る優遇税制

 

2.1   企業所得税

 

企業は技術開発のためにファイナンスリースを通じて機械設備をリースした場合、減価償却資産の耐用年数がリース期間又は法定耐用年数のいずれの短い方という原則に従って決定することができます。

 

2.2   増値税

 

(1)  人民銀行、銀監会又は商務部によって承認されたパイロットプログラム対象納税者

 

一般納税者は有形資産のファイナンスリースを提供する場合、増値税負担の3%の超過分が「即時徴収即時還付」となります。

 

(2)  商務部が指定した省級商務管轄部門、国家経済技術開発区によって承認されたパイロットプログラム対象納税者

 

2016年5月1日後払込資本が1.7億元を達する一般納税者の場合は、達する月から増値税負担の3%の超過分が「即時徴収即時還付」となります。2016年5月1日後払込資本が1.7億元を達しませんが、登録資本が1.7億元を達する一般納税者の場合は、2016年8月1日後に行われたファイナンスリースが「即時徴収即時還付」を享受することができません。

 

  1. ファイナンスリースに係る節税

 

企業は、ファイナンスリースの資産が減価償却費として計上して税引前に控除でき、ファイナンスリースの賃料の仕入税額が控除できます。借入金利息支出の仕入税額が控除できないことより、ファイナンスリースの場合は企業が資金を取得するコストをある程度削減すると同時に、税負担を軽減できます。また、ファイナンスリースは、商品流通の促進、内需の拡大、中小企業の資金調達の緩和、及び産業革新の促進や新興産業アップグレードの推進において重要な役割を果たしています。


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