2022.02.06
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
FM TOKYO
今回も、冒頭のご挨拶に癒される・・・。
「今日も、運転中の方、お仕事中の方、暇こいてる方、いろんなシチュエーションの方がいらっしゃると思いますが、ちょっとした息抜きにしていただけたら幸いです」
そして、今日の特集は、【韓国のロックバンドで漫遊記】。
韓国のポピュラーミュージックというと、日本でも大人気の東方神起、KARA、今世界的に大活躍のBTSなど、「ダンスができるアイドルのイメージが強い」。
じゃ、ロックバンドは? というと、ちょっと「(印象が)薄い感じ」。
そこで、草野氏のプレイリストから「バンド系のやつを選んで」・・・、という特集です。
草野「わりとポップめなやつが多いかな」
オンエア曲
01 Na・de・Na・deボーイ(スピッツ)
02 LOVE GIRL(CNBLUE)
03 Loveholic(Loveholic)
04 Good Boy(Crying Nut)
05 TOMBOY(Hyukoh)
06 My Problem(Say Sue Me)
07 Dry Flower(SURL)
08 悲しみをやさしさに(little by little)
09 醒めない(スピッツ)
漫遊前の一曲は、スピッツの「Na・de・Na・deボーイ」(2007年、12thアルバム『さざなみCD』/アナログ盤『さざなみLP』)。
歌詞の中に韓国語「アラッソ」が出てくる曲ということで・・・。「わかったよ」という意味だそうです。
(かわいくて妖しくて、ドキドキわくわくする楽曲。もっとライブでもやってほしいなあ)
草野くん自身が韓国に行きはじめのころのタクシーでの体験。「渋滞しているからこちらの道でいきます」というドライバーに対して「わかりました」となんて言ったらいいか、わからなくて、あとで調べて「アラッソ」に行きついたという記憶に残っている言葉だそうだ。
最初の曲は、「2009年、武者修行中の日本でデビューした」、CNBLUEの「LOVE GIRL」(2011年、韓国での1stフルアルバム『FIRST STEP』)。
「とっかかりは人気のあるバンドから。メンバーは俳優としても活躍していて、日本でもかなり人気がありますよね」と。
草野くんは、テレビで彼らが演奏しているのを見て、ギタリストが使っていた「ポールリードスミス」のギターをマネして買ってしまったことがある」そうだ。
それまで、ポールリードスミスのギターはダサいと思っていたけれど、急にカッコよく見えたらしく、「イケメンが弾くとカッコよく見えるんだな」って。
ステージではほとんど弾いたことはないけれど、家でデモテープを作るときにはメインに使っている。
彼らは同じ事務所のFTISLANDとともに日本でデビュー。
アイドルバンド的な扱いだったけれど、日本のストリートやライブハウスで修業を重ね、「演奏もうまいし、曲もメンバーが作っていて、わりとガチなバンド」。
ここで、監督のロックバンド事情を。
草野くんが漏れ聞いた話。
80年代まで政治的に不安定だった韓国では、当時の日本のような、ロックバンドやライブハウスやインディーズシーンなどのカルチャーが盛り上がれないような背景があった。「検閲もあったし、反体制的なものをリリースしにくかった」。
もともとロックは、若者が親や先生に反抗するための音楽、というようなところがあるが、もともと韓国には目上の人を敬うという文化が根づいていて、それもあってか、「ラジカルな姿勢のロックバンドより、ちょっとおしゃれなバンドが多いという傾向が今もある」みたい。
スピッツは今までに何度か韓国でライブをしたことがある。
日本のライブと雰囲気が違って、「かなりビックリした。盛り上がりがすごくて、歌も覚えてくれて大合唱。すごいびっくり、うれしかった記憶がある」と。
初めての韓国ツアーは2001年。ヨン様ブームの前、「韓国と言うと、BOAさんのイメージが強かったかな」。
次は、Loveholicの「Loveholic」(2003年、デビューアルバム『Florist』)。
韓国には何回か行って、そのたびにソウルのCDショップに足を運び、この曲もそのときに出会ったもの。
Loveholicの曲は当時ドラマの主題歌にもよく使われていて、「どの曲もオシャレでいいんですよ。ちゃんとロック味もあって、一時期よく車の中で聴いていた」。
Loveholic - Loveholic, 러브홀릭 - 러브홀릭, Live at KBS (042106)
(気持ちのいい曲で、きれいな声)
次の曲は、「韓国では珍しい、ちょっとパンクロック寄りなバンド」、Crying Nutの「Good Boy」(2009年、6thアルバム『Uncomfortable Party』)。
草野くんは、「80年代の韓国のアイドル、ソバンチャを彷彿させる緩さ」を感じる。
뮤직뱅크 - NCT 127, 뜨겁게 불타는 무대! ‘소방차 (Fire Truck)’.20160722
(ソバンチャはこれかな?)
韓国ドラマにはまっていた頃、有料チャンネルで音楽番組もやっていて、「そこで見たんだよね、Crying Nut」。
「彼女を作らなきゃ」という意味の韓国語の歌詞が耳に残って、そこが気になって「今でも聴いてしまう」。
韓国でライブをやっていた頃、「MCくらいは韓国語でやろう、と、NHKの『韓国語講座』で半年くらい勉強した」草野くん。
次は、Hyukohの「TOMBOY」(2017年、1stアルバム『23』)。
韓国ではかなりの人気バンド。日本でもライブをやっていて、フジロックやサマソニにも出演している。
「インディー臭も残しつつ、しっかりポップ。だけど、ちょっと暗くて美しい」と。
こういう音楽が韓国の若者に人気があるというのは、「ニルヴァーナが人気が出たころのアメリカ、R.E.Mが人気だったころのアメリカと状況が近かったりするのかな」。
(暗くて美しい世界。ニルヴァーナやR.E.M.を例に挙げた意図が伝わる“ような気がする”)
[MV] hyukoh(혁오) _ Comes And Goes(와리가리)
ここで、メッセージコーナー。
秋田県出身のリスナーさん。
雪がたくさんあったけれど、色も形もない雪でどのように遊んだらいいか、今でも戸惑うかも、と(なかなか興味あるメッセージ)。
「草野さんは、雪遊びは?」
草野くんは、雪のある地方に住む人々の苦労に配慮しつつ、「雪がたくさん降る土地への憧れ」を口にする。
子どもの頃は、秋田のかまくらに憧れた・・・と。
福岡では積もるほどに雪が降るのは年に一回くらいだったが、友達と一緒に小さなかまくらを作ったことがある、「一人がやっと入れるくらいのね。だから、いまだにかまくらへの憧れはある」。
草野くんの密かな夢。
「いつか横手の雪まつり(ココ)に行ってみたい」
「ファンクラブの企画で、メンバーで雪国に行って作ってみる」
(体験シリーズ??)
次は、「釜山出身、歌詞は英語のバンド」、Say Sue Meの「My Problem」(2015年、1stEP『Big Summer Night』)。
韓国では、「セイスミー」と発音する。
このバンドに出会ったきっかけは、スピッツのディレクター、竹内修氏からの「おもしろいバンドがいるよ」情報。
最近のインディーロックのテイストがありつつ、「曲もいいんだけど、アルバムのジャケットがいいんだよね~。普通の景色の写真だったりするんだけど、絶妙なんだよね」。
「アナログ盤があるなら、揃えたい」と。
(たしかに独特でおもしろくて、ノスタルジック。アルバム『WHERE WE WERE TOGETHER』のほうは、アルバムタイトルと相まって、こちらの想像を引き出してくれる画像)
下のジャケットは、「My Problem」が収録されたEP『Big Summer Night』のジャケット。スナップみたいな夏の風景が切なさを倍増させる)
画像
気候は日本と大きく変わることはないと思うが、「韓国のバンドの音には、霧雨のような湿度を感じる」。
ロックに限らず、東方神起、KARA、BTSを聴いていても感じるそうで、「なんでだろう? オレだけかな」。
Say Sue Me - Old Town (Live on KEXP)
(MVを何本か見たけれど、ストーリー性もあり、映像がシンプルに見えて美しい。)
最後は、「わりと旬な若手バンド」、SURLの「Dry Flower」(2019年、2nd EP『I Know』)。
2018年、全員二十歳でデビュー、「オアシスなどのUKロックからの影響が強いらしい」。
彼らの音楽を聴いていると、「韓国のロックバンド、これからおもしろくなっていくのかも」と期待させてくれる。
ダンスミュージックが主流で、ロックバンドはなかなか活躍できなかったけれど、「むしろ、これからなのかも。打ち込みの音楽にはない、生の演奏のパワーを感じる」。
そして、韓国のバンドのメロディーの特徴を語る、「日本のバンドがかつおだしなら、韓国のバンドはトンチミの味」。
(トンチミ・・・調べてみてください。冷麺のダシらしい)
草野「むりやりなたとえですけど・・・。トンチミの話をしていたら、なんか、お腹がすいてきました」
SURL(설) - 'Colors' Live Video (Live at concert 'Colors')
特集の最後に一言。
今日は紹介できなかったけれど、韓国のメタルバンドも数多く、とくの80年代は活躍していた。
シナウィやペクドゥサンなどは、日本のロック雑誌でも紹介されていて、「音の質感はジャパメタに近いものがあったので、興味のある方はサブスクでぜひ!」。
そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
(イントロは、「つぐみ」。『優しいスピッツ』で聴いたばかりだ)
曲は、little by littleの「悲しみをやさしさに」(2003年、メジャー1stシングル)。
アニメ『NARUTO』の主題歌。
草野「もう19年も前の曲になるんですね、びっくり。きれいなメロディーで、歌声もちょっとクセがあって、印象に残っています。ストリングスの入り方はゼロ年代を感じさせて懐かしさもある」
(途中で、北京オリンピック速報。ジャンプ男子個人ノーマルヒルで、小林陵侑選手が金メダル!)
そして、来週は【パブロックで漫遊記】。
70年代の、ジャンルというよりシーンを表す。「ロンドンパンクの源流」への誘いです!
「草野さん、絵最近の脚立って軽いんですよ」
(買ったんだな、わかりやすい。うちの脚立、5段の古いのはめっぽう重いけど、3段の新しいのは、指でもてるくらい軽い・・・)
春のフェス、スピッツは3つも出演! JAPAN JAMにもだ。
2017年に、よき思いであり(ココ)。
動き始めるバンド!!
http://japanjam.jp/
どれに?? 迷うところだな。
高梨沙羅選手のスーツの規定違反の件。
いろいろ言われていて、失格云々が適切なものだったのかは私にはわからないけれど。
https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2022/02/07/kiji/20220207s00074000689000c.html
https://news.yahoo.co.jp/articles/2f7a43a850c0fbc3f0ef2a963785552b92726723
https://the-ans.jp/beijing-olympics-2022/217551/
あの状況で2本目をそろえてきた彼女のすごさには、讃えるのにふさわしい言葉が出てこない。
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