天国まで、あと…

■天国まで、あと…

ほんの３００メートルだって　天国に近づける
いくつもの言葉を　器用に積み上げるより
約束をたがえたと　目をむくより
一歩、いや半歩先に　思いを飛ばして

年老いた匂いの　生まれ変わりそこなった緑
萌え始めの得意げな緑
風に揺さぶられ　舞い上がりそうな緑
生まれたことの意味より大事なものを見せてくれる緑

日々　移り変わる景色と　思い出の数
またここで会えるように、目印をつける
私が忘れても　私が旅立っても
風や緑や木々のつぶやきが　代わりに伝えてくれる

　　「海抜３７５メートル　
　　　２００７年　新緑の舞台
　　　あなたはここを訪れて　天国に手を伸ばした」