神奈川絵美の「えみごのみ」

お嬢さん、お手をどうぞ - 「雨に唄えば」@シアターオーブ

「あのアダム・クーパーが踊るから」
ミュージカル部総裁のSCさんがチケットをとってくださったのは
確か6月。
まだまだ先だと思っていたのに、あっという間にその日がやってきた。


Singin' In The Rain-ミュージカル「雨に唄えば」の
日本公演。
私は今まで生の舞台を観たことはなく、テレビの名場面集のような番組で
ジーン・ケリーでのハイライトシーンを眺めたことがある程度。
あと、フィギュアスケートが好きなので、
カート・ブラウニングがスケート靴で、表題曲を踊った(滑った)映像は
何となく記憶に残っている。

この日の装いは……

今、着ないと!の、ヘタウマ菊の小紋。
以前にも書いたが、千總のカジュアルブランド「Studio 1000」のもの。
(今はもうないと思われます)
菊の花が私の顔より大きくて
もう年齢的に無理なんじゃ……と思いつつも、
いかんせん年一度程度。機会が少ないため、
何となく今年も、今年も…、と着てしまっている。

帯はアンティークの、日本刺繍の手毬帯。
帯締め、帯揚げはきねやさんで、この着物を見せて選んでいただいた一揃い。
鉄板の小物たちだ。


ご一緒したみなさんは……

久々に、ミュージカル部集合
左から、Yさん、総裁SCさん、Rさん、そして朋百香さん。

恒例帯周りコレクション

上段のお二方はとても秋らしい色柄の小紋(右のYさんはろうけつ染めと
伺ったような)。
下段左の朋百香さんは万筋の江戸小紋に勝山健史さんの帯、
右のSCさんは柳崇さんの艶感豊かな織の着物に、遠藤明美さんの型染めの帯。

お太鼓の写真は、朋百香さんのブログでご覧くださ~い


ヒカリエ6Fの「京洋食あかつき」でランチしてから
シアターオーブへ。

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「雨に唄えば」の舞台は、いわゆるジャズ・エイジと呼ばれる
1920年代の米国。
サイレントからトーキー映画へ変わる時代を背景に繰り広げられる
コメディタッチの恋愛ストーリー。

始まるやいなや、とてもリズミカル&スピーディな展開で
観客をそんな1920年代の映画上映会の舞台裏へと連れていく。

いかにも米国らしいジョークや、コミカルなアクションが満載で、
特に前半はまったく中だるみなく、あっという間な感じがしました。

上の写真はパンフレットからなのですが、
前半のクライマックスである「雨に唄えば」では実際に
これ以上の水しぶきがバシャバシャ、どころか
打ち返す波のようにザブン、ザブンと。

主役のアダム・クーパーはさすが、ロイヤルバレエの元プリンシパルだけあり
「どのポーズを切り取っても、絵になるわよね
隣のSCさんとウットリ。
私は、「雨に唄えば」のシーンはもちろんステキだったのですが、
もっと前、キャシーにすっと手を差し出す場面で、
(両足を軽く開き背すじはまっすぐ、左手を斜め下へ)
あまりの姿勢の美しさにすっかり心を奪われてしまいました。

私もあんな風に、エスコートされてみたい……
(まあ、仮にそんな場面があっても、ぼーっとするばかりで
絵にもならないでしょうけれど

また、今回の公演は看板スターだけが客を呼んで、他は…ではなく、
出演者がみな粒ぞろいで、「あの役者はちょっと…」なんて人は(私の感想としては)
いませんでした。
特に、コズモ役のステファン・アネッリ。
「笑わせろ」の場面でのめくるめくアクション、踊り、身のこなし、表情、
息つく間もない展開で、大笑いしながらもつくづく感心。素晴らしかったです。

演出も、水の場面が話題をさらっていますが、
トーキー映画で口と声がずれている場面や、
楽屋の小物や電話コードを使ったダンスなど、どれも小粋でウイット満載。
久々に「文句のつけようがない」完成度の高い舞台を観た、という満足感でいっぱいです。
まあちょっと、悪声リナの台詞や歌は、頭にキンキン響きましたが、
悪声でないと意味がないので、仕方ありませんね。


フィナーレのみ、撮影OKということで、
少しピントが甘いですが、こんな風に水しぶきが。


なので、前の方の席には、レインコートが配られました。
着ているの、わかるでしょうか…。
(私たちは1階の13列だったので、水はかかりませんでした)

帰宅してからも、あの「お手をどうぞ」のさりげないシーンが
頭から離れず……。

またもや

私もあんな風に、エスコートされてみたい……

……エスコートされようがされまいが、結局ぼーっとしてしまうワタシ……



ご一緒したみなさん、ありがとうございました

コメント一覧

神奈川絵美
yukikoさんへ
先日はありがとうございました
わー、動画サイトにリトル・ダンサーがあるのですね!
ご親切にありがとうございます
観劇中、総裁SCさんからも、この映画の話を伺いました。
この後、じっくり観てみます。

Swan Lakeでのアダム・クーパーを観ていらっしゃるのですね、いいなあ~。今はさすがにちょこっとふっくらしていますが、あの姿勢と身のこなし、スマート&ジェントルマンでとてもステキでしたもの、当時はさらに素晴らしかったことでしょうね。

>まだまだそのまま
ありがとうございまーす
帯の位置は、「下げたいときが下がり時」と、自然に任せてみまーす(笑)
yukiko
アダム・クーパーがプリンシパルだったころの映画「リトル・ダンサー(原題:Billy Elliot)」、この映画は大好きな映画ベストスリーに入るかも。
https://www.youtube.com/watch?v=C5BSyJ_vlHo
マシュー・ボーンのSwan Lakeが渋谷文化村に来た時は、アダム・クーパーが踊る日は当日にしか発表されなかったのですが、幸い予想が大当たり、彼の舞台を見ることができて、群舞の様式美とともに忘れられない感動でした。
https://www.youtube.com/watch?v=1QxgNNJZXkE&index=8&list=PL7gcbFVUiUC95k7wqQt4JENaQo_BzKtjf
インタビューによると、ジーン・ケリーやフレッド・アステアに憧れてタップダンスを始めたとのこと、彼の人生と映画のBilly Elliotが重なって、映像を見るたびに涙が出ちゃいます(^-^;

私たちとはひとまわり違うんですもの、帯の位置にしろ、お着物にしろ、まだまだそのまま楽しんでくださいませ~(^_-)-☆
神奈川絵美
香子さんへ
こんにちは
私はただミュージカル部総裁に導かれるまま(笑)
チケットとっていただいたのですが、
ホント、久々に100点満点なショーでした。
ハッピーエンドなストーリーもいいんですよね
香子
こちらのミュージカル気になりつつも
相変わらず伝芸が多いのでパスしました。
よかったでしょうねえ、わかります×2♪
神奈川絵美
セージグリーンさんへ
こんにちは
おっしゃる通り、息もつかせぬほどスピーディでテンポよく、小気味よいほどでした
アンサンブルも群舞もキレイで、楽しかったです。
ユーモアもアメリカンでからっと愉快。たくさん笑わせていただきました。

ヘタウマ菊…そうなんですよね、色はおとなしいのでついつい、今年も…とひっぱってしまいます
神奈川絵美
朋百香さんへ
先日はご一緒できて楽しかったです
バレエ出身、ということで、私はダンスばかり見てました でも声も良かったですよね。歌よし、踊りよし、演技よし&ルックスよしの役者さんってなかなか、いそうでいないように思います。

水・・・私も気になっていましたが、わからず。パンフレットには、床がすのこ状になっていて、水はけを良くしているということは書いてありましたが、その先はどうなっているんでしょうね。
セージグリーン
耳慣れた曲が次々に出てきて、行きも着かせぬ展開のミュージカルですが、なんと豪華なキャスト!
私ならベッドに入っても、もう1回頭の中で上演して、眠れなくなりそうです。
皆様それぞれに素晴らしいお召し物、、、ホレボレします。
絵美様のお着物、柄は大きいけれどベージュ系のおとなしめのお色ですもの、まだまだお召しになれますよ。
朋百香
http://www.tomoko-358.com
絵美さま
さすが絵美さん、アダム・クーパーの姿勢にまで
注目していたのですね! 私は彼の歌声に聞き惚れて
ました。よくよく考えると歌いながら踊る(踊りながら歌う?)って凄いことですよね。
やっぱり才能(と努力)かな・・・。
フィナーレの写真も舞台の感じがよく撮れてますね。
しかし、あの水はどこへ? 排水に通じているのか、
あるいは下に溜めて再度、利用するのか?なんて
余計な心配しちゃいました(笑)
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