「シスレーの居る風景」
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この着物に合わせてと、仁平幸春さんにお願いしていた帯が
完成した。
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図柄のイメージは春だけれど、
真夏の夜、葉の陰で密やかに、
こんな演奏会が催されていたら…と想像がふくらむ。
モデルになった帯はこちら
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地色の、ロウケツによるむら染めが少しおとなしくなった一方、
紺やピンク、イエローの挿し色が入って華やかに。
これらの色は、吉田さんの着物に使われている色を強くしたもの。
仁平さんと私との共通認識なのだが、
この方が、上の着物にも、他の着物にも合わせやすいのだ。
何となく、八掛とも相性が良いような…。
前帯はこちら。
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この、蝶々と花がそっと語らうようなデザインが
とても気に入っている。
こちらを、いつも出る方にしてもらった。
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もちろんこちらもステキ。
お太鼓、前帯ともに、
画像では見えないが、金線でアクセントがついている。
これが、繊細な黒のラインに立体感を持たせているのだと思う。
これからお仕立てに出して、9月末にはすべてそろうはず。
真夏の夢は、秋にきっとこの手の中へ。