神奈川絵美の「えみごのみ」

君を迎えに

いわし雲の間から、夏の名残りのようなまぶしい光が差し込んでいた。

単の襦袢に袷の大島を着たけれど、下は夏用でも良かったな…と思わせるほど
帯周りに熱がこもる。

この日は「シスレーの居る風景」を迎えに、横浜へ。
仕立てあがった着物は、反物のときにはわからなかった、
袖から前身頃~衿にかけての色の移り変わりが美しくて。


「横に入っている線も、例えば顔近くにポイントとして入るものは強く、そうでないところは弱く、と
めりはりがついているんですよ」と山本秀司さん。


偶然、仁平幸春さんから山本さん宛に電話が入り、
ちょうど今…と、代わってもらう。
八掛がとても素晴らしくて、と、上手く伝えたかったけれど、
その素晴らしさ、この気持ちをどう表したらいいのか。


襦袢とともに持ち帰り、夜、静かな部屋で一人、しつけ糸をとる。
肌ざわりや、しばらく忘れていた袷ならではの重みを確かめながら。
ほくほくと時折、指が糸にひっかかる、その感触を確かめながら。
衣桁にかけて、帯で隠れるお腹部分の茜染めを見たとき、
吉田美保子さんがご自身のブログで、「茜がこの方を守りますように」と
書いてくださったことを思い出し、
(ああ、私は守られているんだ)じんわり涙があふれそうになった。

コメント一覧

神奈川絵美
sachikoさま★
こんにちは そうですね、これからはこの着物をたくさん着て、そこで生まれるエピソードを折りに触れ、この場で記していけたら、と思います。

色がたくさん…! なんですが、纏ってみると一つのまとまった世界になるんですよね…不思議でもあり、だからこそ吉田さんなんだ、とも思います
sachiko
ついにお手元に・・・
絵美さま この茜色に・・・ 縦横からむ糸の微妙な染め色の多いこと
優しく柔らかく・・・ 時に力強く・・・

みなさまのコメント読ませていただきながら
そうそう・・・  私も・・・ と
この1年間ご一緒に楽しませていただいたこと
それぞれ作家さん 職人さんが絵美さんの想いに共鳴し増幅してゆくさま
待ち焦がれていたお着物がお手元に・・・

これから絵美さんがいろいろなシーンで纏われ 更に深みを増し完成させていくのですね~

いつかシスレーのお着物纏った絵美さんと おめもじかないますように・・・
神奈川絵美
りらさんへ♪
こんにちは なってください、身内の気分 手触りはほこほこしているのですが、明るいところで糸がキラキラしているのがわかります

そうそう、この大島…りらさん好みかと! 結構個性的なのですが、意外といろんな帯がのるんですよ~
神奈川絵美
Medalogさんへ★
こんにちは 初めて吉田さんと打合せしたのが2008年7月、それからしばらく経って、昨秋から本格的に…という流れでした。
気持ちのぴったり合う方々とコラボできて、記念の一枚に…着たところの写真、後日アップしますね
りら
遂に~!
製作過程からずっと拝見していますと、なんだか身内のような気持ちになりますねぇ・・・って・・・えへへ
お召しになったお姿が、本当に本当に楽しみです。
艶の良い布でしょうから、いつか本物を見せていただきたいです~。

今日お召しの大島・・・・良いですねぇ・・・大柄のこういう色の大島、着てみたいです!
Medalog
とうとうこの着物がお手元に来たんですね。
昨秋の吉田さんとのやりとりから一年は経ったのでしょうか?
様々な方とのコラボで出来上がった一枚の着物…本当に宝物ですね!出来上がるまでのお話を読ませていただくだけで、贅沢な気持ちにさせていただきました。
早速お召しになったとのことで、写真を楽しみにしています。
神奈川絵美
ルリ子さんへ♪
こんにちは 一から誂えるのって、こんなに喜びをもらえるものなんだなーって心から思いました。みな同年代、というのもあってか、目線の高さ、見ているものは一緒、という感じがありました。
後日、着たところの写真をアップしますね。
神奈川絵美
Miwakoさんへ★
こんにちは ついにきました~ 昨日実はすでに着てみたのですが、紬であっても、「どこかの結婚式帰り?」と思われるような華やかさがありました。もちろん幸せいっぱい
着るほどに、なじんでいくのかなと思います。
ルリ子
皆様の思いがあふれていますね
http://linaruli.weblogs.jp/blog/
あぁ、ため息がでますね。優しい色合いとグラデーション、計算しつくされたさりげなさと自然さ。絵美様にさぞお似合いだと思います。

 吉田さんの気持ち、心と思い入れ、恵美さんの着物への愛情、と皆さんへの感謝の気持ちがあってこんなに素晴しいお着物が出来上がったのですね。

纏うたびに多くの人たちに愛され、守られているような気持ちになりそうですね。一から作り上げる過程を楽しませていただき、幸せな気持ちをこちらもいただきました。

お召しになった姿を楽しみにしております。


Miwako
勝負着物!
いよいよお手元にきましたか。
私も文面からしなやかな生地感を思わされました。茜に守られるだけでなく、織り手の想いもこめられた特別な一枚、着ているだけできっと幸せになれますね。
神奈川絵美
すいれんさんへ★
こんにちは そうですよね…着ることで気持ちを奮い立たせるお着物というのはまた、主張のしかたが違ったりするものですよね。
この「シスレー」も主張しますが…何と言うか、「何を持っているから幸福」というものではない…例えば美しい景色を見たときに感じるような、誰でも心に持っている幸福感みたいなものをあらわすことができたら…と思っています。
神奈川絵美
saienさんへ★
こんばんは そのように感じていただけて、優しいお言葉に私も、あったかいものを受取りました (基本シャイなので、照れてしまいますが…

「共鳴」って、想いの強さも喜びも、響く人の分だけ増幅し拡がっていきますよね。水に何かが落ちたときにできる波紋のように、静かに、ゆるやかに、みなさんが感じるままに感じていただければいいなと思っていますし、それが心地よいものであれば、なおいいな、と思っています

saien
こんばんは。

こころの深いところの思いだったり、
そういう芯みたいなモノ って(うるっ)
媒体がなんでも、伝わるものだなぁと、(うるっ)改めて思いました。

絵美さんと作家さんが共鳴して、それがお友達さんにも伝わって…
昨日は絵美さんのブログにジーン…今日は皆様のコメントにもジーン…
素晴らしいブログです(うるっ)
神奈川絵美
衣舞の袖さま♪
こんにちは 本当に…美しい風景を眺めているような気分になります。一色ひといろがキレイで…。

この着物を着るときは、心持ちをまっすぐに、清明にしないといけないですね
衣舞の袖
シスレーの君
http://plaza.rakuten.co.jp/tagasode/
絵美 さま

袷の時季と共に‘シスレーの君’がやってきましたね。
見入ってしまうと、染められたひと色ひと色が愛おしくなってくるような御着物だと思います。
「茜に守られる」なんと素敵な・・・着手冥利に尽きますね。
神奈川絵美
straycatさんへ★
こんにちは 優しいお言葉ありがとうございます

帝劇、好天を祈りましょう
straycat
絵美さん よかったですね~
絵美さんの喜びが手に取るように伝わってきます。
吉田さんの祈りと絵美さんの想いが詰まったこの着物、拝見するのを楽しみに・・
私も何だかドキドキしてきましたわ
神奈川絵美
運動会の足袋さんへ★
こんにちは 今回、【お誂え】の奥深さをしみじみ、実感しました…。

おっしゃる通りで、おこがましい表現ですが私と創り手さんたちとの【コラボレート】で新たな造形や価値が生まれてくる楽しさがあります。
また、じっくり時間をかける中で、そのコンセプト-例えば、なぜ【シスレー】なのか、とか、私は何を求めてこの着物をつくっているのか、とか-自分自身と対話し想いを深めていくこともできました。

>ヒトから大切に
思われることのありがたさは、そういう方こそよくわかっているものだと…
私も基本、独立独歩で孤独感を強めることが多々ありますので…
運動会の足袋
《茜色》のエピソード
http://blogs.yahoo.co.jp/tanbishugi
ジ~~~ンときますねぇ♪

「ヒトから大切に思ってもらえること」なんて
滅多に無い(ほぼ皆無!)なので、
せめて「自分で自分を大切にすること」を
していこうと思います★ (~_~;)

《お誂え》って、
単に自分の希望どおりに
作ってもらうだけじゃなく、
作家さん・職人さんの感性による
“プラスα”がいただけるのが
醍醐味ですネ♪


神奈川絵美
風子さんへ★
こんにちは そうですよね…創り手さんお一人おひとりの想い、ありがたく受取り、大切に着たいと思っています。
昨日、さっそく着てみましたので、後日アップしますね
風子
ああ、なんて素敵なんでしょう。

ここまで思い入れのこもったきもの、
その他一そろえを誂えられることは
そうないことだと思います。

いつかまとっておいでのところを
ぜひに拝見したいものです。
神奈川絵美
セージグリーンさんへ☆
こんにちは でき上がりました~ 写真では少し暗いのですが、向かって右から上衿~下衿~右の胸と、白緑系がぽん、ぽん、ぽんと移っているのが、味わいあるなあと思っています。グレーがかった紫の入り具合も、いいアクセントになっていますよね。

織り手さんの想い…本当に吉田美保子さんには感謝しています。
神奈川絵美
はつきさんへ♪
こんにちは 手触りがほこほこしていて、ここしばらく忘れていた感触でした。これから冬に向けてたくさん着たいです
早速昨日着てみましたので、後日アップしますね。
神奈川絵美
やっぴーさんへ★
こんにちは 仕立て上がりまして~感激です
Hさんの会で2回連続すれ違いなので寂しいですね。私もお会いしたいです
すいれん
http://www.tomoko-358.com
絵美さま
素敵すぎですね~。「シスレーの居る風景」
こーんな優しいおきものがお似合いの絵美さん、羨ましいです。私の母にとって着物は仕事着でしたから、どちらかと言うと戦闘モードで
着ていた感があります。自分も周りの人も癒されるきものって、とても新鮮です。ん~、きものって奥が深いですね。私も母とは違う「これが私のきもの」っていうのを着てゆきたいです。
セージグリーン
とうとう、、、
まぁ、出来上がりましたね!
いかにも絵美さまを引き立ててくれるであろう、薄茜から白緑に至る明るい階調での素晴らしい出来映えに、嬉しくなります。

>吉田さんがご自身のブログで、「茜がこの方を守りますように」と書いてくださったこと

織り手の思いが込められるとはこのこと、、、茜の染料がしなやかな強さを発揮してくれますように。
おみ帯との最強コンビを早く拝見したいものです。
はつき
手触りが伝わってきます
http://blog.goo.ne.jp/asochan0930
わ、いよいよですね。
絵美さんの文章から、お着物やしつけ糸の手触りが伝わってくるようです。絵美さんご自身のわくわく感までいっしょに。
お召しになった姿のアップを楽しみにしています。
やっぴー
いよいよですねっ
全部ひっくるめてお召しになったお姿を拝見したいけど
いつになるかなあ~
その日を楽しみに
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