発売の運びとなりました。
『「乳がん」といわれたら』乳がんの最適治療2014-2015(日経BPムック)
検診から診断、初発の際の治療、そして再発時と
何がどのように行われるのか、どんな選択肢があるのか、
わかりやすく網羅されています。
医療保険や支援センター、アンダーウエアやメイクの指南まで
乳がんと向き合っているすべての方のあらゆるシーンをサポートする内容が盛りだくさん。
全国560の病院からのアンケート回答による
治療体制、治療成績のデータも掲載、毎年好評です。
私は創刊当初から「乳房再建」を担当しています。
ご存知の方もいると思いますが、乳がんの手術で乳房を全切除した場合、
昨年から人工物(インプラント)を使った再建も保険適用となり、
失った乳房を取り戻すことは決して「特別」でも「贅沢」でもない時代になりました。
今まで、人工物での再建には片側で約100万円かかっていましたが、
保険適用により患者さんの負担は20数万円程度に
(3割負担の場合。高額療養費制度を利用すればさらに軽減されます)。
でも、今は過渡期ゆえ、課題はいろいろあります。
もっとも懸念されるのは、技術や設備の地域間格差です。
何しろ昨年、かなり急に保険適用が決まったので、正直、体制がなかなか……。
「保険だからどこも同じ」というわけにはいかない、ということですね。
その他、乳がんの手術を受けることになり再建を考えている人に
ぜひお伝えしたいポイントを、限られたページ数ですができるだけわかりやすく
まとめたつもりです。
たぶん、私、再建事情に関しては、オフレコも含め
国内の一般向け執筆業の中で、3~5本の指に入るほど詳しいと思います。
(5年も取材しているので)
ただ、だからといって、再建を積極的に推進する立場はとっていません。
あくまでも、「再建を“希望する”方の願いに応えるための情報を提供したい」と思うだけです。
以前にも書きましたが
「女性だったら、乳房がないと」という考えは、人を傷つけます。
今は特に過渡期で、いろいろな状況の患者さんがいらっしゃいます。
ご興味のある方はぜひ、書店等で見かけたら手にとってみてくださいね。
アマゾンの方にはまだ出ていないので、日経BP書店のサイトにリンクを貼っておきます。
-------------
まったくのつぶやきレベルですが、
今まで10数年の間に、ほとんどの診療科を取材していまして
(少し考えたところ、「麻酔科」はまだご縁がないことに気づきました)
診療科によってカラーがかなり違うことを実感しています。
ダントツに明るいのは「形成外科」(乳房再建もこの診療科です)。
何等かの事情で失われたり損なわれたりした体の一部を取り戻すのがおもな治療で
患者さんの満足度が高いのと、
乳房再建にしても、命に関わる状況からはひとまず脱した方が
来られる診療科だから……と、ある医師はおっしゃっていました。
今まで乳房再建関係で取材した医師もみなさん、明るくてとてもハートフルな方ばかり。
再建というテーマは、創刊時に「たまたま」編集部から依頼されたものだけれど、
前向きな雰囲気の中で5年も続けられて、ラッキーだなと思っています。
コメント一覧
神奈川絵美
風子
最新の画像もっと見る
最近の「その他の話」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2009年
2008年
人気記事