東京・横浜エリアでは展覧会が目白押し。
私がとりわけ関心を持っているのは
そごう美術館(横浜)でのアルフォンス・ミュシャ展、
横浜美術館での横山大観展、
そして
国立新美術館での点描の画家たち展。
でも、この日は
日本橋まで行く用事があり、ならば
「富本憲吉と松田権六に会いたい…!」と、
地下鉄で数分の竹橋にある、国立近代美術館工芸館へ。
「クローズアップ工芸」というタイトルで、12月8日まで開催中。
着ていったのは……
モダン大島に「月影のコンサート」帯。帯締めがちょっと上過ぎでしたね
どうも、近代美術館方面にはこの大島を着たくなるらしく
左は春に、フランシス・ベーコン展を観に行ったときのコーデ。
今回は小物を替えて、秋の気分を出した…つもり
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富本憲吉は私にとって「癒しの陶芸家」だ。
左は羊歯、右は赤更紗と呼ばれる花柄。
このほかに、四弁花というやや大き目の風車のような花モチーフもあり
それらが富本憲吉の三大有名モチーフと言われている。
羊歯模様は、一枚一枚の葉がしなやかな動きをもって描かれていながら、
きっちり四角の中におさまり、連続模様として成立している。
赤更紗の方は、
-私は今まで、富本憲吉といえばこっくりした可愛い色遣いがまず思い浮かんでいたが-
まぎれもなく、主役は「白」だ。
彼は花の周りを彩色することで、結果的に花弁の「白」を引き立たせている。
そのことが、新たな気づきだった。
松田権六の蒔絵は……
右の竹林文箱は、
笹一枚一枚に、大きさの異なる金粉が使われている。
この大きさ(しかもパンフレットの写真)では、金色ですっと塗りつぶしたように
見えるが、
コンピュータで拡大すると(展示会場で観られます)、
不揃いな金粉がひしめきあっていて、
むしろざらざら、でこぼこしているように見える。
精緻なものを、精緻なものだなあと思わせるだけでは
アートとはいえないのだろうなあ、
精緻を極めた結果、「美しい」とか「可愛い」と思わせるものが
アートとして後世に継がれるのだろうなあ、
そんなことを思った。
展示はほかに、森口華弘や鈴木長吉、小名木陽一も。
北の丸近辺のお堀端。少し色づいてきました……。
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