
この日選んだのは、焦げ茶の「スーツ着物」に、この夏縁あっていただいた
ルバースミヤヒラさんの花織の帯。

薄いオレンジベージュの地に、実にカラフルな糸で織りなす
可愛いけれど洗練された趣もある幾何学的なデザイン。
帯揚げは薄いクリームにしたけれど、思った以上になじみすぎてしまった。
帯締めと同じ、濃い紫にすればよかったなあ…
お太鼓はこんな感じ。

-------------------------------------------------------------------

セミナーは女性医療の充実に力を入れているNPO主催で、
テーマは「統合医療」。
これは、簡単に言ってしまうと、
目の前の患者さんにもっとも適した治療を提供しましょうという考え方に基づき、
保険適用外の治療(施術)と適用内の治療を分け隔てなく使うという医療のあり方を指す。
保険適用外の治療とは、例えばアロマテラピー、ハーブ、サプリメント、マッサージ、
カイロプラクティックなど、挙げるときりがないほどたくさんある。
現実には、混合診療の問題や、保険適用外の治療のエビデンスが乏しいこと、そのため
理解のない医師が多いこと、などさまざまな問題をはらんでいるが、
「治す」だけでなく「癒す」も含め、また
「病気を治療する」だけでなく「病気を予防する」も含め、
昨年、政権が変わってこうした分野の予算が拡大されたという経緯もあり、
こうした医療のあり方は少しずつだが日本でも理解が広まりつつある。
この日は、サプリメント、アロママッサージ、ピラティスの各分野で
日本でも先駆者と呼ばれる医師の講演で、それぞれとても興味深かった。
中でも心に残ったのは、
血行不良性潰瘍(加齢などで手足の血行が悪くなると、組織のO2/CO2交換、
栄養/不要物交換が
うまくいかないために組織が壊死していく。その過程でできる潰瘍)のケアのために
1日5分、4カ月間オイルマッサージをしたら、
壊死しかけていたつま先がきれいに治った、という症例報告。
一般には、血行を良くする薬の投与や、手術が検討される例だ。
西洋医学的な「きったり、はったり、化合物を与えたり」ではなく、
昔ながらの「てあて」で治ることもある、ということにとても感動した。
決して西洋医学を否定はしないけれど、
こうしたノウハウが認められ、現行の医療制度とうまく歩み寄るか新たな制度ができれば、
そして、(詳しくは書かないが)各業界が利益や権利保持に固執しなければ、
治療の選択肢はもっと増えるのになあ。