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八代将軍 吉宗

2017年02月11日 | Weblog

 ジェームス三木著 徳川家康から数えて八代目の将軍になった吉宗。将軍になるまでの幼少の頃から将軍いなってからの世継ぎの苦労を描いている。徳川の御三家と言った紀州藩のお手付きの子として生まれ藩の家来の家で育てられ母は、農家の出とコンプレックスを持っていた。当然後継ぎではなかったが上の兄たちが相次いで亡くなり紀州藩の城主となる。将軍家の世継ぎもそれぞれ不幸があり御三家の尾張藩も内紛があったりで吉宗に将軍職が回って来た。当然、家臣の尾張藩に対する工作や陰謀もあったと思うが徳川家に対する政治工作が実り将軍になった。将軍になれば商人の経済反乱やや自然災害に悩まされ出来の悪い長男を世継ぎとする苦労を背負い奮闘する姿を描いている。時代小説は、歴史的事実と著者の思いとが小説に反映され如何に臨場感や史実と思わせる表現が求められる。その点では、講談師も顔負けの臨場感で書いている。面白い歴史小説になっています。


恋妻家宮本

2017年02月11日 | Weblog

 家族の絆の物語。阿部寛と天海祐希の夫婦がお互いの感情のすれ違いで離婚の危機を乗り越えて愛情を再確認する内容です。何事もすぐに決められない教師の夫と大学時代に夫の子供を身ごもってその子供の子育てに専業主婦になった妻。夫は、小説家の夢をあきらめて教師になり妻は、教師になる夢をあきらめて主婦になった。それぞれの葛藤がすれ違いを生み妻のストレスが頂点に達し息子の家に身を寄せる。妻の名が記名された離婚届を偶然見つけ、妻に理由を問いただせない夫が妻の心を理解し物語は終わる。お笑いの部分もあり気楽に観れる映画でした。


沈黙

2017年02月04日 | Weblog

 江戸時代にキリスト教を禁止している日本にイエスズ会の宣教師2人が日本に密入国した。先に布教のため入国した神父を探すことと布教が目的でしたが幕府のキリスト教信者への弾圧が酷く信仰が揺らぐ。一緒に日本に来た同僚が信者を助けようと海で溺れ死ぬ。この弾圧に神の声も奇跡も起こらず神は、沈黙していることに失望して行く。そして、探していた神父は棄教して目の前に現れ拷問によって棄教したことと目の前で信者が尽く殺害されるのを止めることを理由で棄教したと言った。そして、主人公も棄教し日本で生きてゆくことを決めた。日本人の妻を娶りことある事に踏み絵を試されるがそれを踏むことで棄教の証とした。一貫して登場するのが宣教師を日本に手引きしたキチジローがことある事に宣教師に懺悔を求める。信仰と自分を守ることに揺れ動く、人間の弱さや信仰に対する葛藤が表現されて映画に深みを与えている。キチジロ―役の窪塚洋介が上手く演じている。棄教した宣教師でしたが実は、心の中では、神を信仰し亡くなる。仏教での葬式を済ませ納棺されている手元に妻が木彫りの小さな十字架をそっと入れる。信仰は、イコンや十字架などの物を崇めるのではなく深く心の中で神を信じることを表現したのではないか。とてもリアルな映像表現や俳優の演技に深く感動する映画でした。